東京商工リサーチ北海道支社は、道内企業の2022年3月期決算の借入金状況調査結果を発表した。前期(21年3月期)より借入金が増えた企業は21%だったのに対し、減少した企業は51・8%と30・8ポイント上回った。前期は「実質無利子・無担保融資」(ゼロ・ゼロ融資)など新型コロナウイルス関連融資の申請が殺到し、借入金が増えた企業が40%以上を占めたが、コロナ関連支援策が一巡した22年3月期は反動減に転じた。
産業別で借入金が増加した企業の比率が最も高かったのは小売業の30・4%。以下、卸売業(24・2%)、製造業(22・9%)、農・林・漁・鉱業(22・7%)の順。前期は10産業のうち、6産業で40%を上回ったが、今期の40%台はゼロ。コロナ禍の直撃を受けた飲食業などを含む「サービス業他」は借入金増加が前期から22・1ポイント下降して15・1%となった。
借入金が月間売上高(月商)の何倍に相当するかを示す「借入金月商倍率」は、コロナ禍1年目の21年3月期は20年3月期の3・6倍から4・6倍に急増した。これに対しコロナ禍2年目の22年3月期は4・4倍とほぼ横ばいの高水準で推移。多くの企業で売り上げの回復が進まず、借入金月商倍率が高止まりしたまま、過剰債務の状態が続いている。
業種別で借入金月商倍率が最も高かったのは、不動産賃貸業・管理業の29・62倍。これに物品賃貸業(8・95倍)、木材・木製品製造業(8・04倍)、食料品製造業(6・42倍)が続いた。
同支社では「借入金が減少した企業の比率は上昇したが、借入金月商倍率はほとんど改善していない」と分析。「借入返済が進まず、売り上げ回復の遅れた企業が多い実態を浮き彫りにしている」と指摘する。特にコロナ禍が直撃した宿泊業、道路旅客運送業、飲食店、娯楽業などは「コロナ禍前と比べて借入金月商倍率が大幅に上昇し、高止まりが続いている」としている。
調査は同社が保有する財務データのうち、道内企業1061社を無作為に抽出し、分析した。
















