第41回全国高校弓道選抜大会南北海道地区予選会が10月、函館市で行われ、苫小牧東高の弓道部が女子個人・団体ともに優勝するなど、多数の上位入賞を果たした。メンバーは12月に熊本市で行われる全国高校弓道選抜大会に向け、日々の練習に熱が入っている。
個人戦の女子は佐藤和佳(2年)が優勝、尾澤郁海(同)が5位。決勝の舞台で佐藤は坐射(ざしゃ)と立射を間違えたものの「いつもなら焦る場面だが心に余裕があり、すぐ切り替えられた。2射目以降はいつも通りに弓を放つことを心掛けた」とした。
今大会が全道大会初出場の尾澤は「予選で落ち着いて弓を引けていたが、決勝は緊張で2本目を外してしまい、その後の順位決定戦も的中させられなかった。入賞はうれしいが、もっと上を目指し優勝したかった」と唇をかんだ。
男子個人は笹浪湊一(2年)が3位、高野光聖(同)は4位と大健闘。笹浪はプレッシャーから手が震えたといい、「緊張で負けてしまったが大敗ではない。堂々と挑めるよう、練習で自信をつけていきたい」と振り返った。高野は4位の結果に「練習に身が入らない時期があり、それが結果に出てしまった」と悔しがった。
3日の女子団体決勝リーグは4チームの総当たり戦で行われ、苫小牧東は初戦を小差で落とすものの、残り2試合で的中数を伸ばし優勝した。大原里菜(2年)は調子が上がらず、予選で途中交代も「団体戦は5人で戦うもの。誰がいつ交代しても戦えるチームなので、悔しさはあるがチームメートの姿に感動した」と仲間の活躍をたたえた。
顧問の鈴木圭子教諭は「昨年よりもハイレベルな大会だったが、尾澤と佐藤の調子も良く、交代した山村彩結(2年)の大爆発が優勝をたぐり寄せた」と分析。山村は補欠ながら決勝で12射中8中を決め「ものすごく緊張していたが、決勝の1立ち目で緊張がほどけた」と笑顔を見せた。
全国高校弓道選抜大会は女子団体と佐藤が個人戦に出場する。来年3月には第22回東日本高校弓道大会(青森県)も控えており、部長の田中彩音(2年)は「部員が多いため、本番形式の練習ができる。経験を積んだ状態で本番を迎えたい」と力を込めた。

















