配偶者や交際相手からの暴力(DV)被害が、苫小牧市内でも後を絶たない。市が今年度上半期(4~9月)に受理したDVの相談件数は延べ190件で、被害者を緊急的に受け入れる民間シェルターの利用者も14人いた。内閣府の「女性に対する暴力をなくす運動」の強化期間(12~25日)に合わせ、市内でもDV撲滅に向けたさまざまな啓発活動が展開される。
昨年4月、市のDV相談窓口はこども支援課から協働・男女平等参画室が運営する市配偶者暴力相談支援センター(配暴センター)に移管。専任の相談員2人で対応している。
市によると、近年、上半期の延べ相談件数は2017年度150件、18年度183件、19年度136件、20年度185件と100件台で推移してきたが配暴センターを立ち上げた21年度は、それまでを大きく上回る461件の相談が寄せられた。
22年度上半期は前年度同期比271件減だが、同室は「20年度以前の水準に戻ったが、決して事態が好転しているということではない」と強調。相談者の中にはDVに加えて自身や子どもの障害、経済的困窮などの複合的な課題を抱えている人もいると訴える。
NPO法人ウィメンズ結が市内で運営するシェルターの上半期の利用者数は、前年同期比4人の減の14人で20代から30代前半までの女性が、未就学児を連れて避難するケースが目立ったという。
新規相談は33件で、ほぼ例年並み。同法人は「被害者の中には親から虐待を受けて育ち、結婚後は夫から暴力を受けてきた人もいる」と指摘。「暴力が当たり前の環境にいると、自分の被害に気が付かず、周りからの後押しで相談に至るケースも珍しくない」と説く。
DV被害を1件でも減らそうと、各所で「女性に対する暴力をなくす運動」に合わせた啓発事業が繰り広げられる。市は25日まで、市役所1階で啓発パネル展を開催。暴力根絶を願う啓発ダンス動画も制作し、インターネット上で公開している。
苫小牧信用金庫本店(表町)、緑ケ丘公園展望台(高丘)、正光寺(高砂町)、苫小牧西港フェリーターミナル(入船町)は期間中の夜間、建物を運動のシンボルカラーである紫色にライトアップする。
市男女平等参画推進センターは30日まで、市民活動センターで紫色の旗のほか児童虐待撲滅をアピールするオレンジの旗、性的少数者への尊厳を訴える虹色の旗を掲げる啓発展示を実施中。26日午後1時半からは、DV被害者支援に関する講演会を開く。市男女平等参画推進センター、ウィメンズ結との共催で、参加無料。定員50人。
同室は「運動を機に、市民のDV被害への関心が高まれば」と語る。
DV相談は市配暴センター 電話0144(84)8985。人権講演会の申し込みは同センター 電話0144(32)3544。
















