人馬一体、つかんだ栄冠 国体・馬術 津田みや(苫東高1年)

団体決勝で白馬をさっそうと乗りこなす津田=本人提供

 「馬とはパートナー」。10月の第77回国民体育大会(いちご一会とちぎ国体)の馬術に出場した津田みや(苫小牧東高1年=ノーザンファーム所属)が、少年の標準障害飛越(個人)で3位、団体障害飛越で1位に輝いた。幼少期から馬に囲まれて育った津田は「選ばれた時から個人入賞を目指していたが、本当に3位になれると思っていなかった。当日の馬場の経路とコンディションを受け、精いっぱいできた」と満面の笑みを見せた。

 獣医師の両親の下に生まれた。「赤ちゃんの時から馬に乗っていた」と話す生粋の乗馬好き。小学1年時の作文に「夢はオリンピック出場」としたためるほど、馬術に熱中してきた。その魅力を「馬とパートナーになれるところ」と語り、「馬から信頼されたり、愛情を返してもらえたりするのが一番うれしい」。

 7月にノーザンホースパーク=苫小牧市=で行われた第77回国民体育大会北海道ブロック大会で好成績を残し、北海道代表に選出された。

 大会当日に乗る馬とは、たった3分間の事前練習のみで本番を迎える。「短時間で馬のタイプを見極め、コースをどう走るかを考えなければならない」と難しさを語る。加えて、走る経路も試合当日に知らされるといい、「道順を一瞬で覚えた上で、障害間の馬の歩数を考えなければならない」。当日は寒さや悪天候に見舞われたが、馬の状態を感じ取り、心を一つに勝利をつかんだ。

 レースは1回戦を突破した選手のみがジャンプオフと呼ばれるコースに進出。曲がりくねった短距離をいかに速く走り切るかで順位が決定する。個人戦では2位と0.43秒の差で3位だったが「ゴール前で膨らんでしまい差がついた。この経験を今後に生かしたい」と前向きだ。

 3人一組の団体戦では、準々決勝と決勝に出場。「障害減点0で走り切ることが目標だった」と2試合ともに確実な走りを見せた。「監督や選手、サポートしてくれる人たち全員が団結した素晴らしいチームだった。みんなで協力して優勝できたことがうれしい」と振り返った。

 今後の目標は「今回はコンディションなどで自分の馬を連れて行けなかったが、今乗っているサラブレッドを来年の全日本大会や国体に連れて行くこと」。夢だったオリンピック出場も目指しながら、「将来的には獣医師になりたい」と抱負を語った。

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