文化庁、国宝指定へ 国内最古の「白滝遺跡群出土品」

文化庁、国宝指定へ 国内最古の「白滝遺跡群出土品」
国宝に指定される北海道白滝遺跡群出土品=北海道立埋蔵文化財センター提供

 文化庁は18日、文化審議会(佐藤信会長)がオホーツク管内遠軽町の「北海道白滝遺跡群出土品」(重要文化財、同町埋蔵文化財センター保管)を国宝に指定するよう文部科学相に答申したと発表した。国宝指定は2007年6月の函館市南茅部の「中空土偶」に続き2件目。旧石器時代の遺物は初めてで、指定されれば国内最古の国宝になる。

 白滝遺跡群は1965点から成る後期旧石器時代の約1万5000~3万年前の遺物。大雪山系の山麓に位置し、石器の材料となる黒曜石の全国有数の原産地にある。後期旧石器時代前半期の小形剥片石器を主体に石刃技法が顕著な石器群と、同後半期の細石刃石器群や優美で精巧な作りの尖頭器を伴う石器群に分けられる。

 全長36・3センチの超大型の尖頭状石器や多数の木葉形尖頭器、数百点の剥片・破片を接合した接合資料・石核、現存最大長の大形石刃が注目され、文化庁は「わが国の旧石器時代遺跡出土遺物の中でも質量ともに群を抜く一括資料」とする。

 重要文化財から国宝への格上げに遠軽町の佐々木修一町長は「白滝産の黒曜石は人類の暮らしを支えた貴重な資源。道内はじめ本州にまで広く分布している。旧石器時代を代表する考古資料として学術的価値が評価されたことは栄誉であり感慨深い。観光振興、地域活性化の新たな起爆剤として生かしていきたい」とのコメントを発表した。

 国宝ではこのほか宮内庁三の丸尚蔵館(東京都千代田区)収蔵の「喪乱帖(そうらんじょう)」や、藤原定家が自ら書写・校訂を行った「更級日記」の最最古写本など3件がある。

 また、審議会では北見市の「北海道常呂川河口遺跡墓坑出土品」(国の有形文化財)の重要文化財の指定、小樽市の「銀鱗荘旧本館(旧猪俣家住宅)」の登録有形文化財指定も答申した。

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