安平町早来地区に来年4月、小中一貫の義務教育学校「早来学園」が開校するのに伴い、同3月末で116年の歴史に幕を閉じる安平小学校(中島勉校長)の閉校式典が19日、同校体育館で開かれた。在校生や保護者、教職員ら約70人がこれまでの思い出を振り返るとともに、新たな出発に思いをはせた。
同校は1906(明治39)年に開校。戦後40年代後半と、50年代後半~60年代半ばにかけて200人を超える児童が在籍した時期もあったが、少子化などの影響で70年代後半以降は100人以下で推移。在校生は19人となっている。
閉校式典には在校生16人と保護者、地域住民、教育関係者、旧職員などが出席。及川秀一郎町長は「歴史と伝統は早来学園に引き継がれ、輝かしい新たな歴史となって刻まれていくものと思う。さまざまな試練が立ちはだかっても、安平小で学んだ知識や経験を生かし、克服してほしい」と式辞を述べた。
中島校長は「安平小で過ごした時間はしっかりと刻まれている。自信と誇りを胸に次の未来への一歩を踏み出し、新しい仲間と歴史、伝統を築いていって」とエールを送り、校旗を及川町長に返納した。
児童を代表した6年生の高田侑摩君(12)は「いろいろな思い出がある安平小が閉校になるのは寂しいけれど、早来学園でもいい思い出ができるように頑張りたい。学んだことを忘れず、残りの学校生活を過ごしていく」と決意を新たにした。締めくくりには、学びやへの感謝を込めて全校児童が鼓笛演奏で校歌と「風になりたい」「ふるさと」の3曲を元気いっぱいに披露し、たくさんの拍手を浴びた。
直近10年ほどの校長、PTA会長、同窓会長への感謝状贈呈も合わせて行い、受賞者代表の元校長舛田仲永さん(62)は「子どもたちの豊かな表情、天真らんまんな姿、一緒にあいさつ運動をした日々を忘れない」と振り返り、「数年後、10年後、20年後、この地で心の底から懐かしんでもらえたら、これ以上うれしいことはない。ありがとう安平小!」と思いの丈を述べた。
安平小のほか、今年度限りで閉校となる早来小学校、中学校はいずれも12月、遠浅小学校は来年2月に閉校式典を予定している。




















