白老町末広町のイオル事務所チキサニで12月9日まで、アイヌ工芸家の故松永八重子さんの追悼作品展が開かれている。生前の功績を振り返り、これまで制作してきた着物や文様入りござ、本人使用のござ編み機の計10点を並べている。
松永さんは1978年から白老ポロトコタン(旧アイヌ民族博物館)に勤務。退職するまでの25年間、伝統文化の知識と技能を習得し、伝承や保存に取り組んできた。2009年にはアイヌ文化振興・研究推進機構(現アイヌ民族文化財団)のアイヌ文化奨励賞を受賞している。地域では長年、アイヌ伝統工芸サークル「チタラペ」の代表として定期的にチキサニで作品展を開いてきたが、今年7月に81歳で亡くなった。
チキサニの学芸員は「松永さんが造詣を深めてきた文様入りござを中心に、さまざまな手工芸品を展示した。多くの人に見てもらいたい」と話している。
午前9時~午後4時。月曜休館。

















