新千歳空港の国際線で旅客定期便の再開が相次いでいる。政府が新型コロナウイルス水際対策を緩和した10月11日以降、30日までに2社が新規就航、4社が復便し、11月は計5路線で運航。12月は再開がさらに加速する見通しで、航空各社はインバウンド(訪日外国人旅行者)利用に期待する。一方、円安の影響などで日本人の利用は低調で、今後の本格回復が待たれている。
新千歳の国際線旅客定期便は30日、韓国・釜山線でエアプサンが再開した。航空8社が韓国、台湾、香港、シンガポールと四つの国・地域を結んでいる。12月はさらに7社が運航を再開させる見通しで、タイ・バンコク線、マレーシア・クアラルンプール線も復活。年末までに計六つの国・地域の7空港を航空15社が運航する予定だ。
航空各社によると、本道冬の観光シーズンに向け、インバウンド需要の回復が急速に進んでいる。12月1日に香港線を再開するキャセイパシフィック航空の日本広報代理店は「香港からの観光がメイン。オーストラリアから香港経由で利用する方も多い」と話す。ボーイング777型機(438席)で週5往復を運航する予定だが「予約は初便から350人以上。ほぼ満席の日もある」とし、今後は週10往復に増やす計画もある。
12月1日に韓国・仁川線を再開する大韓航空は「待ちに待った再開。当面は予約も好調」と説明する。7月に新千歳の国際線としては真っ先に再開したが、政府の水際対策緩和の遅れで旅客需要が戻らず、8月18日から全休を余儀なくされてきた。「再々開」当初はボーイング787型機(146席)を使うが、今月21~27日はエアバス330型機(284席)に切り替えるなど、クリスマスや正月に向けて機材の大型化を考えており、「旧正月、さっぽろ雪まつりと期待できそう」と話す。
一方、航空各社は「本道からの利用はまだ回復していない」とし、円安や運賃の値上がり、コロナ「第8波」などの課題を挙げる。また、コロナ前の2019年は12カ国・地域、25空港に就航していたが、うち中国は北京、南京、上海など10都市に就航し、インバウンド利用の約3割を占めていた。中国はゼロコロナ政策で再開が見通せず、新千歳国際線の「反転攻勢」の本格化もまだ先になりそうだ。



















