厚真町の厚南中学校(石崎和昌校長)の3年生が11月30日、ふるさと教育で学んだ内容の発表と座談会を開いた。起業家のアドバイスを受け見詰め直した地域の魅力などを生かす施策を、行政や町内外の教職員、地域住民らに提言。将来のより良いまちづくりに向けて意見を交わした。
3年生は、町内で活動する起業家のチャレンジ精神や外からの視点に触れ、それぞれの事業所を訪ねて取材し、町の持つポテンシャルや可能性を模索した。町をPRするだけではなく、町内外を問わず人々が家族の仲を深めるように楽しめる取り組みを考案し、2グループに分かれてプレゼンテーションを行った。
一つのグループは、浜厚真への温泉付き宿泊施設建設と旅プランを紹介。サーフィンやハスカップ狩り、フラワーアレンジメントなどの体験プログラムをはじめ、特産物を使った食事や星空観賞をプランに盛り込む構想を語った。別のグループは、アスレチックやキッズコーナー、ウオーキングスペースなど幅広い年代が使える広大な森林を生かしたテーマパークの整備について提言した。
座談会に参加した大人たちも中学生のプレゼンに興味を示し、積極的な知恵やアイデアが寄せられた。宮坂尚市朗町長は「細かい配慮は必要になってくるが、町民のためだけではなく都市部とも共有し、体験してもらうという思いは町も同じ。家族や友人の輪を広げていくことも必要だ」と共感していた。
三原埜々花さん(14)は「お金のことは脇に置き、可能性を考えた。実現することもうれしいけれど、一番は誰にでも優しい町として人々から愛され、みんなが平和に暮らせること」と話していた。

















