白老町教育委員会と白老中学校(小林俊文校長)は2日、同校で全校生徒144人を対象にプロフェッショナル講演会を開いた。札幌市出身、在住のバイオリニスト西本幸弘さんとピアニスト外山啓介さんが講師で登壇し、音楽家としての心構えや表現の楽しみ方などを紹介した。
講演会は、2013年度に制定された「しらおい子ども憲章~ウレシパ(育ち合う)」の具現化を進めるプロジェクトの一環。2人は昨年、白老青年会議所と町教委の共催で町内の全6小中学校で巡回コンサートを行う予定だったが、コロナ禍で断念していた。
西本さんは英国王立北音楽院で首席栄誉付き修了証を取得。仙台フィルハーモニー管弦楽団と九州交響楽団でコンサートマスターを務める。外山さんは東京芸術大学大学院修了後、第44回日本ショパン協会賞を受賞。現在は札幌大谷大学芸術学部音楽学科の特任講師。
西本さんは、音楽家になることが子どもの頃からの夢だったと明かし「楽器を持って旅ができるのは音楽家の楽しみの一つ」と強調。「もう一つの夢だったパイロットになることも、年間90回ほど国内外の旅をすることで実現できたような気持ち」と語った。また、「夢をかなえるには体が資本」とし、体調管理の大切さと「(どんな道を選ぶにしても)プロとして活動する中で、支えてくれる多くの人への感謝を忘れないで」と呼び掛けた。
外山さんは「表現することが幼少期は苦手だったが、音楽と出合ってからは楽しくなった」と振り返り、自分の好きなものを見つけ、楽しむことの大切さを訴えた。
2人は3日、町内の小中学生や障害者施設利用者を招いたコンサートを町中央公民館(本町)で開催。4日も、しらおい創造空間「蔵」(同)で演奏会を開く。

















