生理に関する経済的・心理的負担軽減のため、生理用品を無償で提供する取り組みが苫小牧市内で広がっている。公共施設の窓口で手渡しするほか、一部小中学校のトイレに生理用品を設置。11月下旬には市役所庁舎のトイレにも置いた。試験的に実施し、事業効果などを検証する考えだ。
市は昨年10月、国の女性に対する緊急支援策を活用し、公共施設や学校などでの配布を開始。今年9月末までの約1年間で約6000人に提供した。
配布事業を受託するNPO法人ワーカーズコープによると、女性が多い世帯で生理用品に掛かる経済的負担が大きく、繰り返し利用している人や、生活困窮で買うことができず切羽詰まった状態でSOSの声を寄せる人などがいたという。担当者は「困っている人の緊急相談先として、事業が認知されてきているのを感じる」と話し、困り事を抱える女性が必要な支援につながるきっかけになることを期待する。
加えて市は11月、非対面で受け取れるよう、市役所12階の展望回廊に生理用品を入れた棚を設置。同月中に約100人が利用した。窓口に申し出ることがためらわれる人も気兼ねなく利用できる仕組みを探る実証実験で、12月28日までの期間限定で行う。市民ニーズを把握するため、生理用品の無償提供に関するインターネットアンケートも実施中だ。
さらに、生活困窮者に限らず全ての女性の負担軽減を目指し、市役所内の女子トイレや多目的トイレ計11カ所に11月下旬から生理用品を設置。来年1月31日まで実施し、消費量や管理コストなどを検証する。
市総務課は「生理用品は、世界的にもトイレットペーパーと同じ生活必需品として扱われつつある」と指摘。「公共施設のサービス向上を進める上で、どのように扱うのがベストかを考えていきたい」と話す。
この事業とは別に、市教育委員会も10月、小中学校の女子トイレに生理用品を置く試みを始め、協力する小学校13校と中学校15校に順次、配置を進めている。
生理用品が急に必要となった児童生徒には、これまでも養護教諭などが手渡ししている。しかし、教職員に言い出しにくい子どももいることから、市議会で繰り返しトイレへの設置が求められてきた。市教委は「子どもの困り事をキャッチする意味もあり、手渡しを続けてきた。試験的にトイレへの設置も行い、年度内に効果や課題を見極めたい」としている。
















