詩の世界館で最後の「賢治祭」 苫小牧 25日閉館

詩の世界館で最後の「賢治祭」 
苫小牧 25日閉館
賢治が作詞、作曲した「星めぐりの歌」を合唱する参加者

 苫小牧市王子町の「斉藤征義の宮沢賢治と詩の世界館」で10日、文学祭「2022北の賢治祭」が行われた。25日での閉館が決まっており、最後の「賢治祭」。市民ら34人が訪れ、賢治の短編小説などを朗読した。

 同館は2019年1月に亡くなったむかわ町穂別の詩人で、宮沢文学研究の第一人者として知られる斉藤征義さんの作品や資料を有効活用しよう―と20年4月にオープン。賢治に関する蔵書や斉藤さんの詩集など約3000点以上を収蔵している。開館の一つの目的だった資料や蔵書の整理にめどが付いたため閉館するが、市内に開設予定の資料室でこれらの保存、活用を検討している。

 賢治祭は、黙とうと青いカーネーションの献花で開幕。参加者全員で、賢治が作詞、作曲した「星めぐりの歌」を合唱した。

 苫小牧豊川小1年の小田明里さん(7)は、「雨ニモマケズ」を朗読。姉で苫小牧明倫中3年の知里さん(15)は同詩の英訳版、市内外から参加した19人も賢治の短編「氷と後光」や近現代文学の小説などを読み上げた。朗読の合間には、ムックリやオカリナ演奏もあり、参加者を楽しませた。

 賢治の短編小説「よだかの星」を読んだ苫小牧東高3年の南安寿さん(17)は「緊張したがうまくできた。閉館前に朗読できてよかった」と満足そうだった。

 丸山伸也館長(70)は「最後の賢治祭を無事に終え、ほっとしている。賢治が多くの人に愛されていることを実感した。今後は個人的にイベントを開きたい」と語った。

 斉藤さんの妻で、同館の名誉会長の斉藤啓子さん(80)=千歳市在住=は「たくさんの人に訪れてもらい、うれしい気持ち。新しい場所でもイベントが行われ、賢治について知ってもらいたい」と述べた。

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