苫小牧出身の画家金崎さん 21から伊勢丹新宿店で個展

メイン作品の「ゆうづる」

 「傘寿を謳(うた)う」をテーマに、第53回金崎秀利展が21日から27日まで、伊勢丹新宿店本館6階アートギャラリー=東京都新宿区新宿3の14の1=で開かれる。苫小牧市出身、神奈川県在住の画家、金崎さん(80)が同店で開く最後の個展。代表的なモチーフとする富士山などを描いた新作の油彩画が33作品並ぶ。

 金崎さんは、海外取材を基にした風景画や人物画を数多く描き、近年は新たに神話や民話を取り入れた作品も手掛けている。同店での個展はコロナ禍などを背景に今回で終え、今後は違う会場で開く。

 傘寿の節目に発表するメイン作品は「ゆうづる」(130・3センチ×97センチ)。女性に姿を変えた鶴が、命を助けてくれた男性のために自身の羽を抜き、羽の根本に少し付いている羽毛を糸にして布を織る日本の昔話「夕鶴」をテーマにした。作品には闇の中でろうそくをともし、白い羽を手に機織りをする憂い顔の女性を描いており、金崎さんは「愛する者のために身を削って周りを照らす。そんな献身的な存在と慈愛の深さを、1本のろうそくの灯に託して表現しました」と話す。

 このほか、美しく咲き誇る桜を前景に富士山を描いた「春爛漫」(同)、夏雲の浮かぶ空の下で子犬と海辺を歩く女性を描いた「由比ケ浜」(130・3センチ×89・4センチ)などを出品する。

 金崎さんは「最近、大切な友人や知人が一人、また一人と天寿を全うし、さまざまな思いが胸を去来しているが、キャンバスに向かう意欲は変わらない」と語り、来場を呼び掛けている。

 午前10時から午後8時まで(最終日は午後6時まで)観覧できる。入場無料。

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