マイナ保険証に対応4割 機器設置に遅れ 医療機関で来春から義務化

マイナ保険証に対応4割 機器設置に遅れ 医療機関で来春から義務化
マイナ保険証に対応するカード読み取り機

 マイナンバーカードと保険証を一体化した「マイナ保険証」に対応するため、医療機関へのシステム導入が2023年4月から原則義務化される。今月11日時点で、マイナ保険証に対応する苫小牧市内の医療機関は約4割にすぎず、全国的にも同様の導入率にとどまっている。機器の設置業者の人手不足や医療機関側の負担などが原因とみられ、厚生労働省は21日の中央社会保険医療協議会に経過措置を設ける考えを示した。

 マイナンバーカードを健康保険証として利用する「マイナ保険証」は、本人確認が簡単で受け付けがスムーズになるほか、過去に処方された薬の履歴や医療費通知を閲覧できるのが患者にとってのメリットとされる。医療機関側も事務処理の軽減や、同意を得た患者の情報閲覧でより適切な医療が提供できるという。

 だが市の調べで、市内約240カ所の医療機関・薬局のうち、マイナ保険証に対応している施設は99カ所で41・2%にとどまる。厚生労働省の集計でも、義務化の対象施設21万3296施設のうち運用を開始しているのは8万7542施設で41%。同省によると、医療機関に無償提供する顔認証付きカードリーダー(読み取り機)の申し込みは全国で約9割の施設が行っているが、業者の人手不足などで設置が遅れているといい、同省医療介護連携政策課は「医療機関に業者を紹介するなどしている」と説明する。

 苫小牧市内でマイナ保険証に対応済みか準備中の医療機関は、利用者の少なさや周知の必要性も指摘する。

 市立病院(清水町)は総合受付などにカードリーダー3台を設置し、21年9月から運用を始めた。通信端末を含めた設置費用は約600万円。だが、月平均1万4000~1万5000人の外来患者のうち、マイナ保険証の利用は約0・3%。同院医事課は「今後、利用が増えていくか注視したい」としている。

 光洋いきいきクリニック(光洋町)は21年3月にカードリーダー1台を導入。23年1月から運用開始予定だが、70代以上の高齢者が患者の7~8割を占め、マイナ保険証への関心は高くないという。担当者は「混乱がないよう周知を進めたい」と話している。

関連記事

最新記事

ランキング

一覧を見る

紙面ビューワー

紙面ビューワー画面

レッドイーグルス

一覧を見る