苫小牧市は、廃棄物処理に関する協定を近隣の市町や業界団体と相次いで締結している。地震や津波といった大規模災害の発生時、建物の損壊などによる災害廃棄物の大量発生が予測されるため、周辺自治体や関係団体との連携を深めることで、速やかな処理を目指すとしている。
市ゼロごみ推進課によると、2017年3月に苫小牧廃棄物協同組合、22年11月に北海道産業資源循環協会日胆支部と「大規模災害時における災害廃棄物の処理に関する協定」を締結。同年12月には平取町外2町衛生施設組合、今年1月にも白老町、登別市と「一般廃棄物処理に係る相互支援実施に関する協定」を結んだ。
苫小牧地方は、石狩低地東縁断層帯など大規模地震発生の恐れがある活断層を抱え、樽前山噴火や、日本海溝・千島海溝沿い巨大地震による津波のリスクもある。ひとたび大規模災害が起きれば、被災した建物のがれきや、避難所での生活ごみも大量に発生。廃棄物の保管、処分が困難に陥る恐れもある。
市が締結の動きを進めるのは、大津波をもたらす海底地震発生が差し迫っているとされていることなどが背景にある。18年9月の胆振東部地震で被災地3町の災害廃棄物の一部を受け入れた経験も踏まえ、関係団体や他自治体との連携で処理に備える必要性があるとしている。
同課の担当者は「災害時、苫小牧廃棄物協同組合がごみの撤去、北海道産業資源循環協会日胆支部が仮置き場の運営に当たるなど、役割分担で処理に対応したい。一般廃棄物についても協定で相互支援ができるようにした」と説明。さらに「他の自治体や企業とも結べないか模索したい」とし、締結先の拡大を目指す。
一方、市は今年度中に災害廃棄物処理計画を策定する。計画案によると、廃棄物は原則自己処理とし、災害後、速やかに廃棄物の仮置き場を開設。自己処理が困難な場合は他の自治体などの支援を受ける。廃棄物発生量は苫小牧直下型地震で17万849トン、日本海溝・千島海溝沿いの巨大地震に伴う津波で245万3760トンと推計。仮置き場の必要面積は苫小牧直下地震の場合、5万4431平方メートルとした。
















