誰にでも好物があり、道民には「北の海の魚介は身が引き締まっておいしいから」と海産物を好む人が多いかも。
しかし、海の幸の安定供給には心配事がある。カナダの大学の研究チームがまとめた分析によると、地球温暖化で今後も水温上昇が進めば、海の生態系が変化して生物多様性が喪失するという。姿を消して味わえなくなる魚や貝があるかもしれないということだ。
安心して食べ続けることができるかも怪しい。海洋で劣化し、うんと小さくなったプラスチックごみが増えている。餌と間違えて食べ、体内に化学物質を蓄積した魚や貝を人が食べれば、体に悪影響が及ぶ恐れがあるからだ。
漁業で生計を立てる住民のいる港まち苫小牧市には、市内の浜辺で定期的にプラスチックごみを回収している団体や、地元の海岸に漂着する小さなプラスチックごみの種類を新年度から長期的に調査していく団体がある。
温暖化もプラごみも一つのまちで解決できるレベルの問題ではないが、改善や解決に向けて取り組む人々は身近にたくさんいる。買い物にレジ袋を使わないなど、それぞれができることに取り組めば状況は好転し、海の幸を安心して食べ続けられると信じたい。(林)









