今春、受験生になりました。
かつて美術の大学で学び、卒業後に2年ほど金属造形家の下で修業し、現在の仕事を始めました。それから20数年がたち、多くの方々のご厚意を受け、多様な活動をしてきました。同時に自身の作品世界も徐々に充実し、さらに深めていきたいと思いを巡らせています。
これまでさまざまな分野の研究者と交流してきたことから、そのアカデミックな世界と専門性に興味を抱いてきました。そこでアートはと考えた時、つかみどころがないほど幅広くてがくぜんとしますが、私の軸となっているのは「生きるとは」という普遍的なテーマです。とても身近な暮らしの中の機微や地域に広がる知恵の伝承、家族や他者との関係性、この地球で同居するために必要な一人一人の行いなど、誰もが直面するような心の動きや自然との向き合い方を観察し、考え、作品にしてきました。同時に、作品として見てもらえる状態になるのは、考えた内容のほんの一部になるというジレンマも常につきまとっています。
そんな中、大きく変化しつつある学問分野として文化人類学に出合いました。この分野ではアートの実践や見方が一つの研究方法として確立されつつあります。大学院で学びながらアートの制作や研究も深めていける可能性を感じ、社会人学生に応募することにしました。
すでに受験は終わり、結果がどうなるのかは分かりませんが、いつまでも学ぶ姿勢は持ち続けたいと思っています。
(彫刻家・苫小牧)
















