少子化

少子化

 1、2月は人口関連の記事が増える。12月末の節目で集計するためだ。本紙も1月24日付で「苫小牧市の2022年末人口、16万8299人」「9年連続減」と報じた。減り幅は1年で1229人。記録の残る1953年以降で最大という。うち出生、死亡の差の自然減が1192人。少子高齢化の社会だから亡くなる人は多く、生まれる人は少ない。出生は959人。統計上初めて4桁を割った。

 人口減をもたらす少子化はもう30年前から国の政治課題だった。低下した出生率を上げるため94年に「エンゼルプラン」で子育て支援を体系化。新エンゼルプラン、子ども・子育て応援プラン、同ビジョン。そして今は「異次元の少子化対策」。これまでの検証が不可欠だ。

 対策の詳細はこれからだが、児童手当の所得制限の緩和・廃止などが挙がる。先週は言い出しっぺや暴言を巡って与野党の過去の因縁話が繰り広げられた。

 だが所得制限の撤廃は”ばらまき”だ。貴重な財源だけに分配の在り方も吟味したい。世界を見れば大胆な少子化対策もある。3年間の有給育休、出産女性に対する学生ローンの減免、4人の子どもを産んだ女性は定年まで所得税免除とか。日本の現状に有効な子育て・教育支援をしっかりと検討してもらいたい。(司)

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