冬の停電

冬の停電

 この冬、ストーブを買った。コンセントからの電気を必要としない、電池で着火するポータブルのものだ。保管用の灯油も買った。もし停電になり、居間の石油ストーブが使えなくなっても、しばらくは暖を取ることができるだろう。備えを先延ばしにしてきたが、ようやく腰を上げたのは、10年前に西胆振で起きた大規模停電を思い出したからだった。

 2012年11月末、暴風雪で登別市内の送電用鉄塔が倒壊。同市を中心に5万6000世帯への電力供給がストップし、復旧までに3日かかった。まちは機能不全に陥り、住民は寒さに耐えながら通電を待った。たった1基の鉄塔が倒れたぐらいで非常事態を招く送電網のもろさと、電力災害の怖さをまざまざと見せつけられた。冬場の停電は命に直結する。18年の胆振東部地震は全域停電(ブラックアウト)を引き起こしたが、厳寒期でなかったのが幸いした。

 暴風雪による鉄塔倒壊と大規模停電は昨年12月にもオホーツク管内で発生した。年の瀬に暖房が止まり、人々が体を震わせる事態がまた起きた。生命線のエネルギーをいかなる時でも途絶えさせない仕組みをどうつくるか。荒ぶる自然がもたらす災害が頻発する中で、対策の必要性はより増している。     (下)

関連記事

最新記事

ランキング

一覧を見る

紙面ビューワー

紙面ビューワー画面

レッドイーグルス

一覧を見る