2月に北ガスアリーナ札幌46で行われた第31回北海道室内アーチェリー選手権大会のRC部門女子の部で、苫小牧市の曽根朋子(62)が優勝した。曽根は「今回の優勝は特別なものになった」と喜びを語った。
北海道アーチェリー連盟主催の同大会は、1シーズンを通して公認大会で一定の基準を満たした実力者のみが参加できる道内最大級の大会。各地から強者が集う中、曽根は4人が出場したRC女子の部(基準500点)で栄冠。
予選ラウンドでは18メートル先の的(中心10点)に、制限時間2分間に合計30本放つこと2セット、計60本(600点満点)の得点で決勝ラウンドの枠順を決めた。曽根は自己最高記録となる518点をたたき出して1位通過。
決勝ラウンドは予選の結果に基づいた枠順でトーナメント戦を展開。予選4位の選手との準決勝では、2分間に3射、30点満点を5セット行い、先に3勝すれば勝利。第1セットこそ落としたが安定した射撃で17―26、26―13、28―21、23―20と3勝を挙げて決勝へ進んだ。
決勝は予選2位の相手に苦戦を強いられた。接戦となった一戦は最大の5セットまでもつれ込んだ。1セット目を先取したが第2、3と奪われ、窮地に立たされたが、研ぎ澄まされた集中力と安定した射撃でその後の2セットを取って優勝。「焦らず冷静に射ることができた。最後まで諦めなかった」と勝負強さを発揮した。
競技を始めたのは40年前。子育てや仕事などの忙しさから25年間競技から離れた。再び弓を握ったのは6年前、57歳の時。仕事帰りに市総合体育館に通い、競技を再開した。現役さながら、大会での優勝を目指し必死に打ち込む日々を送り、感覚を取り戻して挑んだ今大会で結果を出した。
「いつもそばで支えてくれる夫に感謝している」とコーチとして指導する夫で苫小牧アーチェリー協会事務局長の保臣さんのサポートも力に変えた。保臣さんは「この歳になっても競技を続けて結果を出していることに意義があると思う」と妻をたたえた。曽根は「アーチェリーは競技人口が少ない。これからも活躍してもっといろんな人に競技のことを知ってもらいたい」と意気込みを語った。

















