物価高騰 給食にも 献立に腐心 23年度は値上げせず 共同調理場

物価高騰 給食にも 献立に腐心 23年度は値上げせず 共同調理場
第2学校給食共同調理場での給食調理

 物価高騰の影響は学校給食にも及んでいる。苫小牧市内の小中学校と苫小牧支援学校に給食を提供する二つの学校給食共同調理場は、油や麺類の値上げに直面しているが、給食費は2023年度も据え置く方針で、給食の質を維持するための献立作りに腐心している。

 市教育委員会によると、油の価格は約2倍に跳ね上がり、麺類は約10%の値上げ。冷凍食品の価格も上昇し、野菜もじわじわと値上げが続いている。対策として油の大量一括購入で仕入れ値を下げたり、地元で水揚げされた魚を使うなど地域と協力体制を取ったりすることでしのいでいる。

 1食の価格は小学校が271円、中学校が316円で、年間では小学校5万4000円、中学校6万3000円。新型コロナウイルス流行に伴い道や市から交付された支援金の繰越金などを利用し、23年度は給食費の値上げをしない考えだ。

 献立を作る栄養教諭は児童生徒に「食べさせたいもの」と「提供できるもの」の狭間で悩みながら知恵を絞る。ナッツ類などの小袋やゼリーなどデザートの既製品の単価も上がっているため、昨年1月新設の第2学校給食共同調理場で調理可能となったあえ物や炒め物などの副菜で補う。副菜は、ビタミンなどの栄養価を満たしやすいことや、既製品のデザートを仕入れるより価格が抑えられるのが利点。しかし、メニューが和食中心になると残食が多くなるため、味付けの工夫が欠かせないという。

 飼料や光熱費の上昇に加え高病原性鳥インフルエンザの拡大で価格が高騰している卵については、今のところ大きな影響は出ていない。食物アレルギーの児童生徒に配慮し、なるべく乳・卵不使用のメニューにしようと工夫しているためだが、全道一の生産地千歳市での鳥インフルエンザ発生で、さらなる高騰を招かないか価格の推移を注視している。

 苫小牧市の給食費の納入率は17年度から99%台が続き、道内でもトップクラス。21年度は98・96%とわずかに下回り、コロナ禍による家庭の収入減が関係しているのでは―と学校給食共同調理場の杉本貴浩場長は推測する。高い納入率を維持するためにも「値上げを検討するのは、今までと同等の給食の質を保つことができなくなった時点から。23年度の値上げはしない」と強調している。

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