「第5回電気工学教材企画コンテスト」で、苫小牧工業高等専門学校の学生6人が最優秀賞を獲得した。手回し発電機で楽しく電圧と電流について学べる講義プログラムを開発し、最高賞に輝いた。苫高専は今年度、同プログラムを小中学校の出前授業メニューの一つに加える予定だ。
コンテストは電力会社や電機メーカー、電気工学系の大学教員らで構成するパワーアカデミーの主催。高専生や大学生を対象に、中学生向け教材を考案することで電気工学の学びを深めてもらう企画。今回は「電圧と電流」がテーマで、全国の高専や大学から10点の応募があった。
専攻科1年(応募当時は電気電子系5年)の岡本昂大さん(20)と、矢野巧実さん(20)を中心とした赤塚元軌准教授(38)の研究室の学生6人が1カ月ほどかけて準備。昨夏、物理実験室で手回し発電機を見つけたのをきっかけに、「手回し発電機を極める~電圧と電流で学ぶ電気工学の基本~」と題した教材を作った。
主に手回し発電機、豆電球、抵抗機器の三つを使ったプログラムで、対象は中学3年生ぐらいを想定。電圧や電流、身の回りの電化製品について簡単に講義を行った後、手回し発電機の原理や発電機の直列、並列接続の違いについて実験し、その結果を解説する。実験では一人一人が発電機を回しながら、電球の明るさを見たり、回転の負荷を手で感じたりできる。所要時間は2時間程度という。
岡本さんと矢野さんは「並列接続は直列に比べ授業で習う機会がほとんどないが、実社会では火力発電所のタービンに使われている」といい、発電機の並列接続について分かりやすく学べる教材を目指した。岡本さんは「アナログチックで誰もが簡単に学べるよう配慮した。電気って面白いと感じてもらえる、教科書に載ってもいいぐらいの自信作」と胸を張り、矢野さんも「小学生でも分かるような言葉を選んだ」と教材としての役割を自負する。
6人は、3月中旬に名古屋大学で行われた授賞式で「興味を引く工夫が多くあった。手の感触で電流負荷を感じられる点が面白い」などと高く評価された。今後、苫小牧や近郊の小中学校などで行う出前授業に活用する予定で、赤塚准教授は「目に見えない電気や電流を、手の感触で感じられるのはすごくいい。電気に興味を持つ学生が増えてくれれば」と期待を込めた。
















