夕暮れの札幌市中心部のビル街。冷たい春の風が吹いた。4年に1度の道知事選の投開票日。本社から応援に来た若い記者と軽く打ち合わせをした後、ススキノと大通にある両陣営を回って幹部と雑談を交わした。開票作業が始まる前の時間帯は何度経験しても不思議な高揚感のようなものが消えない。短期間であっても深く取材していると、それぞれの候補に思い入れが強くなるのかもしれない。
統一地方選前半戦が終了し、現職の鈴木直道氏(42)が、野党が擁立した新人の池田真紀氏(50)に大差をつけて再選を果たした。その差は約121万票。得票率は75・63%と道政史上初めて7割を超える圧倒的な勝利で幕を閉じた。
道知事選は自民系と非自民系が激戦を繰り返してきた歴史がある。今回も全国で唯一の全面的な与野党対決型となった。与野党相乗りを除き、これで自民系が6連勝し通算で12勝7敗。保守道政が24年間続くことになる。ただ、初当選から4年間、鈴木氏を取材して思うのは新タイプの政治家であるということ。リベラル色の強い側面も持つ。選挙戦で野党が攻めにくい点はそこにある、と思う。
北朝鮮がミサイルを発射したきょう、選挙後初めて登庁。23日から2期目の鈴木道政を船出させる。(広)









