悩む若者のコミュニティーカフェ 開設半年 苫小牧市社協

悩む若者のコミュニティーカフェ 開設半年
苫小牧市社協
市社協が開設する「コミュニティカフェ イゴコチ」。毎回和やかな雰囲気に包まれている=12日、大町のシガーシュガーカフェ

 苫小牧市社会福祉協議会が昨年9月、市内の飲食店を会場に始めたコミュニティーカフェ「igocoti(イゴコチ)」。生きづらさを抱える中高生ら若い世代が気軽に交流できる場として月1回、開設され毎回20人程度が集まる。スタートから半年余りが経過し、不登校や就労などに悩む若者を応援する動きも広がりを見せている。

 人間関係の悩み事や引きこもりなど、さまざまな問題を抱える若い世代の社会的な孤立を防ごう―と市社協のコミュニティソーシャルワーカー(CSW)が中心となって立ち上げた事業。市内大町の飲食店「SIGERSUGER CAFE(シガーシュガーカフェ)」の協力を得て、営業時間外の店内を毎月第2水曜日に開放してきた。

 今年度初回の12日は、10~40代の参加者と保護者の計35人が集合。特別な活動プログラムは設けず、自由に過ごすスタイルで運営しており、この日も参加者は市社協が用意したテレビゲームで対戦を楽しんだり、タブレットで動画を視聴したり、イラストを描いて見せ合うなどして思い思いに過ごしていた。市社協職員らが鉄板で焼いたたこ焼きも振る舞われ、会場は終始和やかムードだった。

 昨年12月以降、毎回参加しているという飲食店従業員の男性(21)は「以前からコミュニケーションに不安を抱えていたが、ここでは安心して同世代の人と交流できる」と笑顔。飲み物の提供や片付けなど、運営をサポートする男性(30)は「最初は参加者として足を運んでいたが、気付けば手伝いすることが増えていた。楽しく過ごしながら社協の人に相談もできるのでとてもいい場所」と話す。

 子どもの不登校や引きこもりに悩む保護者の間でも、安心して過ごせる居場所として定着してきた。18歳の長男の不登校問題と、長年向き合っている50代の母親は「不登校の子どもは出掛ける場がなく、家に閉じこもるしかない。親子で外出でき、情報も得られるこのような場はとてもありがたい」と打ち明ける。

 市社協によると、参加者数の増加に合わせ、食事提供や若者の興味、関心に合わせた体験機会の提供などに協力してくれる人や企業も徐々に増加。総合支援室の千寺丸洋室長は「生きづらさを感じている若者への理解や支援の輪が広がっているのを感じる」と手応えを語る。

 一方で、「行き場所のない子どもや子育てに疲弊した親の受け皿となるには、開催頻度を増やすことが不可欠」と強調。「事業の充実を検討したい」と力を込めた。

 次回は5月10日午後2時~同8時に開設予定。参加無料で、時間内は自由に出入りできる。問い合わせは市社協 電話0144(32)7111。

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