藤田小百合、初の北海道代表で存在感 卓球・全国ホープス選抜

全国経験を糧に5月の大会に向け練習に励む藤田

 苫小牧市内の卓球クラブ、北海道菊卓会に所属する藤田小百合(泉野小4年)が、3月に鹿児島県で行われた都道府県対抗団体戦の第20回全国ホープス選抜大会女子に北海道代表として挑んだ。チームは決勝トーナメント2回戦で、アベック優勝を果たした福岡と大接戦の末敗れるも健闘の8強入り。藤田は福岡戦で貴重な勝ち星を挙げるなど存在感を見せた。

 日本卓球協会主催の小学年代の大舞台。女子には各都道府県で編成された48チームが出場し、16組に分かれた予選リーグと各組1位による決勝トーナメントなどを繰り広げた。

 試合は学年別の5シングルス制。藤田は昨年11月に千歳市で行われた選考会の3年以下女子(当時)を制し、道代表入りした。

 小学年代個人戦の全日本選手権に2度挑んだ実績を持つが、各地域の精鋭が集う団体戦の雰囲気はひと味違った。「個人戦は負けても自分の責任だけど、団体はチームの勝敗に関わる」とかつてない重圧に襲われた。

 加えて3年生以下は1番手に登場。予選リーグ初戦の鹿児島Aは「めちゃくちゃ緊張した」と2学年下の相手にまさかのストレート負け、大会の洗礼を受けた。

 後続の先輩たちが勝利しチームは3―2で競り勝つと、続く青森戦では「さすがに連敗はできない」とポイント獲得ごとに声を張り上げる気迫のこもったプレーでストレート勝ち。予選1位突破に貢献した。

 埼玉との決勝トーナメント1回戦は、2021年のホープスナショナルチーム選手選考合宿で戦った山崎友莉(T・T彩たま)と再戦。攻撃的な当時の特長に加え「守りもうまくなっていた」相手に0―2で及ばなかった。

 それでも心は折れなかった。再び仲間が逆転勝利をたぐり寄せて進出した2回戦。福岡の1番手深町愛莉(F・T・C)は苦手とするカット打ちの守備型だった。藤田は得意のサーブで崩しながら、自滅しないよう我慢のプレーで第1セットを13―11で取ると、第2セットは「ボールの回転のかけ方を変えてきた」相手のフォアハンド側をしつこく攻めた。反撃を封じ11―8でセット連取。チームは2―3で競り負けたが、自身は成長につながる1勝を手にした。

 道内の頼もしい先輩たちと行動を共にし、向上のヒントも得た。「いつもは明るく楽しそうにしているのに、試合になると別人になる」。オン、オフの切り替えを瞬時にする姿に目を見張った。練習から常に全国大会でプレーしている気持ちで―。意識付けの大切さを学んだ。

 「日々の練習からより意欲的に、集中して取り組むようになった」と菊卓会の菊池吉幸代表は目を細める。5月には全日本選手権予選や団体戦の全国ホープス予選などを控える藤田。3年連続の全日本出場はもちろん、「次は菊卓会のメンバーで団体の全国に出たい」と意気込んだ。

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