苫小牧市文化団体協議会(林広志会長)の会員数減少に歯止めがかからない。ピーク時は約9700人を数えたが、現在は半数以下の約3800人まで減少。少子高齢化にコロナ禍が追い打ちをかけた格好で、関係者は「組織の活性化には若年層へのアプローチが欠かせない」と危機感を募らせる。
市文団協は1970年、文化団体の相互協力を通じた地域文化の振興などを目的に苫小牧市文化振興連絡協議会として発足。2002年、現名称に改めた。
加盟団体の活動支援や助成金交付、ホームページ運営、広報誌の発行が主な事業内容で市民会館ホールや文化会館ホール使用料の補助も行っている。
吹奏楽、合唱、創作ダンスなどの「ステージ」、書道や陶芸をはじめとする「展示」、俳句・川柳といった「文芸」、郷土文化や囲碁・将棋など「文化」の4部門に分かれており、発足当初の会員数は約1500人(加盟団体数18団体)だった。その後、会員数は右肩上がりでピーク時の1995年には9762人(27団体)に上ったが、以降は緩やかに減少。2010年には約半数の5711人(29団体)、22年は3875人(37団体)だった。
部門ごとの内訳を見ると、22年はステージが56%と過半数を占め以下、展示27%、文化13%、文芸4%となっている。10年前と比率に大きな変化はないものの、ステージの会員数は1000人以上落ち込んでいる。
この数年の減少はコロナ禍で、発表の機会が大きく減ったことも影響しているとみられる。
松原敏行事務局長は「コロナが落ち着いても、高齢化で、もう一度―と腰を上げる人は少ない」と指摘。「団体数は減っていないが、会員数が大幅に落ち込んでいる。若い人が少なくなり、会全体の勢いが低下している」と話す。
文化部門に所属する苫小牧囲碁連盟の苫小牧囲碁伝統文化普及会(遠藤弘幸代表)は3教室で40人ほどの受講生を抱えるが、このうち小中学生の割合は10人とピーク時に比べ4割ほど減ったという。
小学1年から通う苫小牧明野小学校4年の山本詩夕さん(9)は「対戦は頭を使うので疲れるけど楽しい。(大人との会話にも)緊張しなくなってきたが、もう少し(同年代の)子どもがいればいいのに」と本音を打ち明ける。
遠藤代表は「小さな頃からもっと囲碁に触れる機会をつくらなければ。このままでは伝統文化のともしびが消えてしまう」と危機感を示し、「若い世代に興味を持ってもらうには、文化団体の横のつながりも大事になってくるのでは」と指摘する。
一方、ステージ部門・ダンスプロジェクト所属のTANZダンススタジオ(坂上真理子代表)は100人強の生徒がいる中で、幼稚園児が目立つ。この10年間で市内に多くのヒップホップスタジオができ、小中学校でダンスが必修化。「高校まで習う人も少なくない」と話し、「今後も現状(の生徒数)を維持したい。(文団協の)他団体と一緒に何かできる機会をもっとつくってもらえれば」と話していた。
















