苫小牧市住吉コミュニティセンターを拠点に活動する極真会館苫小牧道場にこのほどスリランカ、パキスタン、ネパール、マレーシアの海外選手7人が訪れ、道場生たちと合同稽古を行った。新型コロナウイルス禍を乗り越えて貴重な国際交流が実現。冨髙泰至北海道支部長は「苫小牧から武道を通じた国際交流を積極的に発信していきたい」と言う。
選手たちは3月下旬に室蘭市で開かれたアジア選手権出場のため来道。空手道の本場「日本の道場を見学したい」とのリクエストに応えたのが、昨年夏に韓国空手道連盟の関係者と交流した経験を持つ苫小牧道場だった。
基礎的な技の打ち込みから、対人の組手練習まで約3時間にわたって道場生たちと心地よい汗を流した。「親日家ばかりで技名などは全て日本語で認識している。言語は違っていても、通じるところはたくさんあった」と冨髙支部長は喜ぶ。
福田蓮都(駒大苫小牧高2年)は「体のつくりの違いを実感した。突きなど技に重みがあった」と目を丸くする。伊藤翼(苫小牧工業高2年)は極真武学館スリランカ支部のアパリ・メンディスさんと手合わせし、「太もも付近を蹴ったときに異常な硬さを感じてびっくりした。日本人にはない独特の技術もあって、勉強になった」と話す。
加えてアドバイスを求められ、言語の違いに悪戦苦闘しながら「伝わる部分も多かった。道場の後輩たちにも分かりやすく物事を伝えられるようにしていきたい」と気持ちを新たにする。
昨年冬から入国手続きなど海外選手の受け入れに奔走した冨髙支部長は「若いうちに世界を知ることは、人間としての幅が広がることにつながる」と意義を語る。現在もEU各国やアジア圏から来日の問い合わせが多くあるとし「もっと交流の場を増やしていけたら」と意気込んでいた。




















