期待と不安、交錯する現場 コロナ5類移行で苫小牧市内

期待と不安、交錯する現場 コロナ5類移行で苫小牧市内

 新型コロナウイルスの感染法上の位置付けが8日、5類に移行したことを受け、苫小牧市内でも期待と不安が交錯している。高齢者施設は大型連休後の感染拡大に警戒を強めている。

 ■市役所
 市は8日、コロナの対策本部会議を市役所で開き、危機管理上「レベル3」の全庁的に即応する体制から、「レベル1」の関係部署が情報収集を続ける体制に移行した。最初の感染者が市内で確認された2020年2月以降に開催された同会議は、同日までに51回を数えた。
 職員のマスクは、6月末まで市民と接する際には着用を促す方針。本庁舎内1階の出入り口付近の消毒液や窓口のアクリル板は当面設置するが、検温機器は撤去する。市主催の行事や会議での人数制限なども今後は行わず「(感染対策は)個人や事業者各自の判断が基本になる」(危機管理室)としている。

 ■飲食店
 度重なる緊急事態宣言や外出自粛ムードに翻弄(ほんろう)されてきた飲食店は、客足の回復に期待を寄せる。表町の刺身居酒屋なか善の藤淳一社長(46)は「飲食時の人数制限がなくなるので、企業による大人数の宴会が増えるのでは」とみている。同店は客のマスク着用を個人の判断に委ねているが、従業員については今後も着用を継続。テーブルの仕切り板設置や座席の間隔を空けるなどの対策も続ける考えだ。
 新富町の「パブハウス ドン・キホーテ」を営む俣野剛広さん(59)は「時間短縮営業や休業などを繰り返し、出不精になってしまった客もいる。時間はかかるだろうが、以前のような活気が戻ってほしい」と願った。

 ■学校
 市内小中学校は、コロナ禍で見合わせていた水泳授業や歯磨き指導などを再開する見通し。学校現場では今後も感染対策に気を配るが「コロナ前の教育活動が戻りつつある」などと歓迎の声が広がる。
 西小学校ではマスク着用が個人の判断となってから徐々に外す児童が増えており、本間広成教頭は「4月は9割が着けていたが、(8日は)半分ぐらい」と言う。
 休み時間の体育館利用は学年別に割り当てていたが、8日以降は他学年との交流を可能に。「今後、対面給食も再開予定でもう、学校現場ではコロナでできないというものはない」と話す。
 苫小牧高等商業学校の佐藤雄之介教頭は「遠足などの校外行事は昼食をまたがないように短縮していたが、インフルエンザと同等になればこれから少しずつできそう」と語る。東高校3年の小幡早耶さん(17)は「コロナ下では、全校生徒が集まることもできなかった。制約が減っていくのはうれしい」と笑顔を見せた。

 ■高齢者施設
 一方、高齢者が暮らす介護施設は「5類移行後も高齢者に重症化のリスクがあることに変わりがない」とし、引き続き、感染リスクが高い面会についての制限を続ける考えだ。
 勤医協グループホームコスモスとまこまい(しらかば町)は、5類移行後も家族などの面会は窓越しで行う対応を継続。今後1週間程度の感染状況を見て、制限を緩めるかを検討するという。
 介護老人保健施設東胆振ケアセンター(植苗)も大型連休後の感染拡大を警戒し、オンライン会議システムを使った間接的な面会を続ける。担当者は「社会の警戒が緩んだ途端、感染者が爆発的に増える可能性もある」と指摘。「しばらくは様子を見て、会議室などでの対面面会が可能かを考えたい」としている。

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