旧いとう履物店 コワーキングスペースに改装 老舗の雰囲気も残しつつ

旧いとう履物店 コワーキングスペースに改装 老舗の雰囲気も残しつつ
改装作業を進める佐藤さん(奥)

 苫小牧市中心部の旧いとう履物店(大町1)が、コワーキングスペース「トマコマイ・ハブ」に生まれ変わろうとしている。2021年に112年の歴史に幕を閉じた同店の有効活用で、市内宮前町の起業家佐藤準大さん(40)が一念発起。今月中にも開業を考えており、佐藤さんは「店の歴史を残しながら引き継ぎたい」と展望している。

 コワーキングスペースは、自宅や会社外で仕事をしたい人たちが、共有で使用できる空間。名前は中心を指す「ハブ」になぞらえ、佐藤さんは人と人がつながりを持ったり、交流できる拠点にしたりする構想を描く。空き店舗だった同所を有償で借り、今年4月から自分で修繕するDIYを行ってきた。

 佐藤さんは苫小牧出身。東京でホームページ制作やウェブデザインの会社「リベル」を創業したが、新型コロナウイルス禍でテレワークが進んだことを受け、愛着ある地元に昨年帰郷した。市内企業の職場環境などを見渡し「(事前契約なしで)個人が自由に入れるコワーキングスペースが少ない」と開業を決めた。

 いとう履物店は1909(明治42)年創業で、2021年10月に後継者の不在などを理由に閉店したが、市民に親しまれ続けた看板をはじめ店の外観はそのまま。店内天井の壁紙は今では使われていないデザインで、関係者から「残してほしい」の声もあるほど。佐藤さんは「市民の愛着もあり、新たな店の目印代わりにもなる」と、112年続いた老舗の雰囲気をできる限り残しながら改装を進めている。

 同店1階にはノートパソコンなどを置けるテーブルを6台程度設置。夜間はバーを営業し、飲食も楽しめる空間にする想定だ。ゆくゆくは、日中にカフェメニューの提供、2階はイベントなどに活用できるレンタルスペースの貸し出しも検討している。友人らにも手伝ってもらいながら、照明を取り替えたり、コンクリート塗装したりと作業は大詰めで、「人が集まることで、まちの活性化にもつながれば」と意気込む。

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