大人が学び家庭で伝える 包括的性教育の勉強会 苫小牧

大人が学び家庭で伝える 包括的性教育の勉強会 苫小牧
性教育の学習会を企画した藤田さん(一番奥)と講師として協力する中田さん(右)

 人間関係や性の多様性といった人権も含めた「包括的性教育」について大人が学び、家庭での実践成果を共有する勉強会が今月、苫小牧市内でスタートした。市内の中学校教員藤田哲郎さん(36)発案の取り組みで、市内の助産師中田知穂さん(37)が講師として協力。初回の勉強会が14日、苫小牧市末広町のカフェ・サマルカンドで行われた。

 専門は理科だが学級運営や生徒とのより良い関わり方を模索する中で、性教育にも目を向けるようになったという藤田さん。「学校では教えない」という関連書籍のフレーズが目に留まり、「自分も子どもたちに性の知識を伝えてこなかったことに気が付いた」と話す。

 コミュニケーションのずれから生じる生徒間の人間関係トラブルが増えていることや、「女子力」「男なんだから」といった性別に対する無意識の偏見につながる言葉が学校内でも何気なく使われていることにも着目。「性教育をイベント的に行うのではなく、家庭や学校で日常的に実践することで少しでも状況が好転するのでは」と、性教育について大人が学び合うための学習会を企画した。

 この日の学習会には藤田さんの教員仲間や知人ら6人が参加。講師の中田さんが生殖や性感染症などにとどまらず、命や人権、性の多様性、幸福な生き方を含めた包括的性教育について解説した。子ども向けに製作された性教育動画の活用方法も紹介。「知識がないから教えられない―と考えるのではなく、子どもと一緒に学ぼうという姿勢を持ってほしい」と呼び掛けた。

 家庭での性教育の実践状況や悩みなどを語り合う時間もあり、中田さんは「間違った知識を伝えてしまっても、後で訂正すれば大丈夫」「性教育を行う場面は日常の至る所にある」などと助言した。

 初の学習会を終え、藤田さんは「性教育は家庭だけ、学校だけでも、母親だけ、父親だけでも広がらない」と指摘。「いろいろな立場の人が学び、できることから始めることが大事だと、改めて実感した」と語る。

 自身も1男2女の父親で「教員として親として、現状を共有し、困り事に共感し合うことは意味がある」と強調。勉強会は今後も月1回ペースで開催していく方針で「共に学びたい人を呼び込んでいきたい」としている。

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