水揚げ日本一を続ける苫小牧産ホッキの2022年度漁(22年7月~23年4月)は、水揚げ高が前年度比約400万円増の約3億9070万円となった。1キロ当たりの平均卸売単価は、同24円高の469円(税抜き)に上昇。関係者の尽力で高値を維持し、貝毒による自主規制、新型コロナウイルス禍の二重苦を乗り越えた。
苫小牧漁業協同組合のまとめで金額は税抜き。水揚げ量は同約5%減の832トンだが、各月平均単価は高い数字を保った。
夏ホッキ漁(7~11月)は平均509円で、4年ぶりに500円台まで回復。昨年7月4日にいぶり中央漁協水揚げのホッキから規制値超えの貝毒が検出され、同7日~8月1日に苫小牧も漁を自主規制したが、漁業者はノルマ上限の水揚げを達成。アジア圏から輸出の引き合いが増え、円安の影響が価格に反映された。
冬ホッキ漁(12~翌年4月)も価格は安定し、前年比3円高の平均438円。直近10年間で初めて各月平均は400円以上を維持した。同漁協は「例年であれば2月以降は右肩下がり」といい、2月は18~21年度の4年連続で300円台だったが、22年度は435円で取引された。
高値維持は苫小牧漁協を中心に、ブランド力を強化してきた成果。21年に水産エコラベルの国際認証マリン・エコ・ラベルのバージョン2を取得し、22年にマルゼン食品(樽前)と加工品「湯呑(ゆの)みのほっき貝」を開発するなど、同漁協は「漁業者はもちろん、仲買人や地元店など、ホッキに関わるすべての関係者が、価格維持に汗を流してくれた」と感謝する。
今後は新型コロナウイルス禍で落ち込んだ飲食店需要も回復基調とみられる中、「経済が動けば水産物の消費も上向きになる。円安の影響で海外産が入りにくい状況もあって好機」と分析。今年度からホタテ貝を除く二枚貝などの生産海域が細分化され、隣接漁協で貝毒が発生しても自主規制する必要がなくなり、「大きなプラス材料。より安心安全、安定した漁につながる」と話している。



















