6 療育サービスを有効利用 共働き世代に施設への送迎付きも

6 療育サービスを有効利用 共働き世代に施設への送迎付きも
送迎付きでレスパイトケアに

 障害のある子どもを支援する療育とは、身体的、精神的機能の適正な発達を促し、日常・社会生活を円滑に営めることを目指すものです。療育施設への通所は、親子一緒に通うものと、子どもだけで通う親子分離があります。

 親子通所では、親は一時的に離れて別室で待機します。私の子どもが通っていた療育園は親子通所でした。一緒に過ごす時間には私も他の保護者と一緒に歌を歌ったり、ダンスや芋掘りをしたりしました。

 刑事だった私には不慣れな日々でした。それまで犯罪捜査の第一線に立っていたので、戸惑いを隠し切れませんでしたが、療育園での経験は非常に楽しかったです。

 ただ、親子通所は親のどちらかが同伴しなければならないため、共働き世帯には厳しい。その場合にお薦めするのが、送迎付きの親子分離式療育サービスです。

 送迎付きは、保育園に療育施設の先生が車で迎えに来て療育施設に届けます。夕方には自宅まで送ってくれます。親の帰りが遅い場合は、保育園に送ることもあります。

 子どもを送り出した後、親は一時的に子どもと離れ、自分の時間を過ごし解放される「レスパイトケア」につながります。ちなみに、このサービスは、共働きでなくとも利用できます。

 現在、共働き世帯が多くなっています。そうした世帯の子どもが障害を持った場合、送迎付きで親が仕事のキャリアを捨てずに療育に通わせられるのは大きなメリットになります。

 ただし、親子分離の療育には施設としてのハードルがあります。親が子どもを見守る親子通所とは違い、保育士などスタッフ全員が障害を深く理解した上で保育をしなければならず、作業療法士などの専門職も保育の流れの中で療育を提供する必要があるからです。

(Ecold代表取締役CEO北村耕太郎、イラストはオリドマキ)

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