米大リーグに挑戦してドジャースに入団した野茂英雄投手のメジャー初登板が、テレビ放送されたあの日。小学生だった私は異国のマウンドで野茂が投げる光景を見ていたくて、みんなが学校に行っている時間、家のテレビの前に座り、学校に1、2時間ほど遅刻して行った。その時、宿った野茂由来のファースト・ペンギン(勇敢な行動を取った最初の人)の精神は、「変わった感性の子」だった私の人生を、縁の下で支え続けてくれているように思う。
高校時代はとことん勉強が嫌になった。友人に「何で勉強をするのか」と聞いて「大学に行くため」と返答され、周りの真面目さにショックを受けた。その後、不登校や引きこもり、ニートというものを一通り経験した。
驚かれるのは、ホームレスの人の所に好んで行くこと。共に寝袋を並べて寒い夜を過ごすうち、寒さで一度死にかけたことがあった。
余談だが、苫小牧市光洋町で開かれたお祭りで、大勢の人が参加した〇×ゲーム大会で優勝したことがある。ゲーム中盤で1人だけ違う回答を選んだら、それがたまたま正解だっただけだが、こんな感性の私なので、きっと本当に変わった人生を送っているのだと思う。
数年前からは、祖父母から譲り受けた古い木造アパートをリフォームし、地域の子どもたちが気の向くままに遊びに来て、手押しポンプで井戸水をくんだり、昔ながらの暮らしを少し感じたりできる場所づくりをしている。名前は「いぶり勧学館」。やって来る子どもたちからは師匠とか先生と呼ばれている。
(いぶり勧学館館長・苫小牧)
















