増える部活動指導員 苫小牧市内の中学校、今年度から吹奏楽部に2人

ホルンの演奏を指導する千葉さん(左)

 苫小牧市内の中学校で、教員に代わって部活動指導などを担当する「部活動指導員」の導入が広がっている。昨年度まではアイスホッケーやバドミントンなど運動部のみだったが、2023年度からは吹奏楽部にも2人が配置されている。

 東中学校(大橋祐之校長)の吹奏楽部には、元小中学校の教員でホルン講師の千葉博幸さん(71)が就任。週2回、ホルンなど金管楽器の指導に当たる。千葉さんは東京音楽大学器楽科卒で、教員時代は合唱コンクールや赴任校での吹奏楽部の創立にも関わるなど、音楽の楽しさを児童生徒に伝えてきた。

 昨年度まで白老中吹奏楽部の外部指導者を務め、東中では昨年4月から心の相談員として働いていたが、経歴に着目した学校側が部活動指導員就任を打診。同校でも指導を始め、今年4月、正式に着任した。

 ホルンを始めて3年目という3年生の蓮見桃さん(14)は「基礎はもちろん、自分ではなかなか気付けない課題を教えてもらえありがたい」と話す。千葉さんは「真面目に練習に取り組む生徒ばかりで、教えがいがある。課題克服を手助けし、楽器の楽しさを伝えていけたら」と意気込む。

 過去に千葉さんと一緒に演奏した経験を持つ吹奏楽部顧問の田中義幸教諭(61)は「指導員として加わってもらえ、部員らの良い刺激になっている」と強調。「(千葉さんの)力を借りて定期演奏会やコンクールでも良い音を響かせたい」と語る。

 啓北中学校(宮嶋隆行校長)では、ピアノ調律や楽器修理などを手掛けるのぞみ町の松原崇さん(50)が4月から部活動指導員として活躍中。本業で培った知識や技能を生かして週5回ほど、生徒の指導に当たる。

 吹奏楽部顧問の異動などで指導者不在に陥る事態を心配する学校側からの依頼で就任した松原さんは、個人練習の付き添いや合奏の指揮などに熱心だ。「できなかったことができるようになる生徒たちの姿を見られるのはとても楽しい」と目を輝かせる。

 「音楽の知識が豊富で頼りになる。いてもらえてよかった」と3年生の佐藤あいら部長(15)。2年生の髙橋映湘さん(13)も「楽器のパーツ買い換えなど(専門的な分野の)相談もできる」と喜ぶ。

 顧問の石岡健教諭(46)は「自身が転勤で啓北中を去っても、指導を続けてくれる人がいるのはとても心強い」と述べた。

 部活動指導員制度は、有償の外部人材が練習の実技指導や大会への引率などを学校職員として行える仕組み。教員の働き方改革などの一環で、文部科学省が2017年に制度化した。市内ではアイスホッケー、陸上、バレーボール部など運動部を中心に計9人が配置されている。

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