家屋や店舗、公園などのミニチュア模型作りを趣味で続けてきた苫小牧市啓北町の中田順さん(91)は、5月に完成させた学校の教室を最後に「卒業」を決意した。やり切った満足感と6畳間が作品で足の踏み場もなくなったため。昭和の食卓から車が走る街並みまで、あふれるミニチュアに囲まれた中田さんは「飾ってくれるところがあれば譲りたい」と話している。
模型は、おもちゃ屋さんや和菓子店、レストランが並ぶ商店街、公園、神社など田舎の情景、住宅の茶の間や台所、和室などさまざま。作品数は「数え切れない」という。材料は、市販のミニチュア家具や人形を購入したり、家族や知人から譲り受けたりしたほか、自ら段ボールや木材を切り貼りし、建物の壁や棚などを自作した。
制作を始めたのは7年ほど前。少女時代の思い出や家族旅行で目にした街並みを再現してみたくなり、「思い出を振り返りながら」一つ一つ作っていった。「こんな部屋が必要かな、この家具があったら便利かな」と想像を作品にすることもあった。
小さな学校の教室は1カ月ほどかけて作り、「自分の中で満足ができた」と話す。「旅行しているような気持ちで楽しい毎日だった。この年で、こんな楽しいことに出合えて、わたしは幸せだった」と笑顔を見せる。
ただ、一室に所狭しと並べられた膨大なミニチュア模型には愛着もあり、「簡単に処分もできない」と頭を抱える。できれば作品を展示してくれる人や店舗、施設に譲りたいと考えており、希望者を探している。問い合わせはメールアドレスroji-biyori@live.jp。
















