東京商工リサーチ北海道支社が6月、道内企業を対象に実施したアンケート調査によると、新型コロナウイルスの企業活動への影響が継続している企業は減少し、既に収束したと答えた企業が3割を超えた。一方、企業活動の「正常化」に伴い人手不足が生じ、特にコロナ禍で人員削減を行った企業の3分の2が「人手不足感がある」と回答した。
■「収束した」は調査開始以来最高
コロナ禍の企業活動への影響は40・1%が「継続している」と回答したものの、前回調査(2023年4月)に比べ4・6ポイント改善した。「影響が出たが既に収束した」と回答した企業は30・3%となり、調査開始以来最高となった。
今年5月の売上高については、57・1%が「前年以上」と回答。ただ、「コロナ禍前以上」は46・9%で、53・1%の企業がコロナ前に戻っていない。
経営課題(複数回答)については、「資材高騰」が66・7%で最多。これに「人手不足」(61・7%)、「電気料金高騰」(58%)が続いた。この他、12%の企業が「コロナ関連融資の返済」を挙げた。
コロナ禍で政府が実施した企業向け支援策の評価に関しては、「大いに評価する」(3・2%)と「ある程度評価する」(39・8%)を合わせ43%の企業が「評価する」と回答。これに対し、「評価しない」企業は19・1%だった。
調査は6月1~8日にインターネットで実施。314社から回答を得た。
■人員削減後の人手不足顕著
5月8日に感染症法上の位置付けが5類に移行するなど行動制限がほぼなくなり、サービス業を中心に業況の回復が期待される中、人手不足感は広範な業種で継続している。
「コロナ禍での人員削減」と「人手不足感」に関するアンケート調査結果では、20年2月以降のコロナ禍で、7・2%の企業が何らかの人員削減を行った。内容は「補充採用の停止」が最も多く、これに「整理解雇」、「退職勧奨」、「希望退職者の募集」が続いた。
産業別では、「製造業」が18%でトップ。以下、「卸売業」(7・9%)、「サービス業・他」(7%)、「運輸業」(6・7%)の順。
人員削減を行った企業では、66・7%が「人手不足感がある」と回答。これに対し、「人手過剰感がある」は23・8%、「人手は充足している(過不足ない)」は9・5%だった。
同支社では「企業側は採用における賃金の上昇が深刻化している」と分析。「需要の増加が見込める産業に特化した雇用支援など、官民一体の対策も急務となっている」と指摘している。
調査は6月1~8日にインターネットで実施。305社から回答を得た。
















