2022年度の苫小牧市少年指導センターによる小中学生、高校生への指導件数は、前年度比143件増の1752件に上った。新型コロナウイルス感染症が5類に引き下げられ、市内でも年中行事が次々と再開。児童生徒の外出機会が増える中、同センターは「地域の大人による見守りが重要性を増している」と訴える。7月は犯罪や非行のない明るい地域社会を目指す「社会を明るくする運動」強化月間―。
同センターでは18歳未満の子どもの非行や事故、犯罪被害を防ぐため、専任の指導員が市内の公園やゲームセンター、河川、海岸などを巡回。危険行為や非行が予見される場合、指導を行っている。
指導件数は18年度が2866件、19年度は2998件とほぼ横ばいで推移。20年度は歩行や自転車通行のマナー違反などで3372件まで急増した。その後は21年度1609件、22年度1752件と1000件台まで減少したが、同センターは「指導員の欠員で巡回頻度が減ったことが要因。決して楽観的な状況ではない」としている。
22年度は、樽前山神社例大祭やとまこまい港まつりでの帰宅指導が371件と全体の2割を占めた。車道を通行したり、横に広がって歩いたりする進路妨害など交通安全上の指導も438件を数えた。
シンナー吸引や飲酒に対する指導はほとんどなくなったが、インターネットで知り合ったばかりの子ども同士による夜間徘徊(はいかい)も見受けられたという。
今年度は祭りの開催もほぼコロナ禍前に戻ったが、先月の錦岡樽前神社(宮前町)の例大祭会場で喫煙していた子どもを指導した際、すぐ近くにいる大人は誰も声を掛けていない様子だったという。同センターの担当者は「大人側の見守り意識の希薄化も懸念材料」と指摘した上で、「大人に話し掛けられたことを喜ぶ子どももいた。愛情のこもったまなざしが必要」と訴える。
苫小牧でも今月1日、社会を明るくする運動がスタート。3日、岸田文雄首相からのメッセージを岩倉博文市長に伝達した苫小牧地区保護司会の二階堂徹会長は「更生が難しい人たちの中には、未成年の時から非行を繰り返して来た人もいる」と話し、非行の芽を摘むことが安心、安全な社会づくりにつながることを強調した。
岩田典一副会長も「闇バイト」名目で、未成年が特殊詐欺や強盗などに手を染める現状に危機感を示し「地域に子どもを見守る大人を増やす必要がある」と話した。
















