漁業生産力の維持・発展へ 10年後見据え在り方議論 苫漁協

漁業生産力の維持・発展へ 10年後見据え在り方議論 苫漁協
事業計画などを決めた総会

 苫小牧漁業協同組合(伊藤信孝組合長)は12日、2023年度通常総会を水産会館で開いた。23年度の事業方針や重点事項などを定め、10年後を見据えた苫小牧漁業の在り方などの検討を本格化することを決定。また、23年度目標は漁獲量が前年度比9%減の5935トン、漁獲高が同3%減の18億6200万円と厳しく見積もった。

 事業計画など議案10件を原案通り可決し、23年度は重点事項に▽漁港区整備▽健全経営の確立▽老朽化施設対策―など五つを掲げた。10年後の組合員数の減少を見据え、生産力の維持、持続的な漁業経営につながる方策を検討する方針などを決めた。

 老朽化した冷凍冷蔵庫や製氷工場、上架施設の更新に向け、具体的な計画の策定に取り組みつつ、内部留保を拡大して将来に備える。同じく老朽化が進む市公設地方卸売市場・水産棟(汐見町)についても、施設整備の在り方を探るため、関係者による意見交換などを進める。

 さらに漁業生産力の維持、発展を目指し、9月開始の10カ年計画も決定。水揚げ日本一を誇るホッキ貝は資源管理に加え、今年度スタートの生産海域細分化を踏まえ、貝毒調査の強化を盛り込んだ。脱炭素社会実現の動きが加速する現状にも触れ、二酸化炭素を分離、回収、貯留するCCS事業の進行管理や調整を担う方針を示した。

 総会では22年度決算も報告。22年度は記録的不漁が続く秋サケが前年実績を上回ったほか、スケソウダラ、毛ガニ、ホッキ貝も好調で、漁獲量は前年比6%増の6483トン、漁獲高は同28%増の19億1600万円、当期剰余金約4300万円の黒字決算となった。

 ただ、ロシアのウクライナ侵攻に伴う燃油や漁業資材の価格高騰、海洋環境の変化など漁業を取り巻く環境は厳しい。伊藤組合長は総会あいさつで「近年の水揚げ減を考慮し、23年度は厳しい内容で計画を立てた」などと、今後のさらなる成長を見据えた諸対策の必要性を訴えた。

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