苫小牧市内のアームレスリングチーム「パンプアップ塾」(星山一範塾長)に所属する柴田賢人がこのほど、室蘭市で行われた第21回北海道オープンアームレスリング大会のストロングクラス・ライトハンド無差別級で優勝した。柴田は「優勝できてほっとしている。課題も見つかり、次の大会につながる内容だった」と笑顔で話した。
8人が出場し、敗者復活を含むトーナメントを展開。1次トーナメントで全勝1位の選手と、1敗を喫した敗者トーナメントを勝ち上がった選手との決勝戦で頂点を競った。
初戦は「緊張したがイメージ通りの戦いができた」と、開始3秒の速攻決着で勝利。相手は握りの強い選手という2回戦では、互いに手首の「巻き込み」を図る形で10秒間にわたり均衡した試合となったものの、柴田が持ち前のパワーで押し切った。
1次トーナメント1位を懸けて臨んだ3回戦でも、手首を巻き込む形に持ち込み、10秒間の激闘の末に勝利。「強かったが、何とか勝ち上がれた」と無敗で決勝戦進出を決めた。
迎えた決勝。3試合を消化した中で「自分のスタイルを確立できた」と確信。全てをぶつける姿勢で開始5秒で相手をねじ伏せた。「この大会で大きな収穫を得た」と柴田。納得の表情で大会を終えた。
公式戦出場はこれが2度目。競技を知ったのは10年ほど前だったが、これまでは野球に力を注いできた。主戦場をアームレスリングに変えたのは昨年で、キャリアは浅い。「これまで団体スポーツを続けてきた。アームレスリングは個人戦。一発勝負が醍醐味(だいごみ)」と競技の魅力に引かれ、本格的に打ち込んでいる。
自宅に懸垂マシンをそろえ日々、筋力トレーニングに励んできた柴田。「野球で使う筋肉とはまるで別」と言い、アームレスリングのために腕をとにかく鍛え上げる。星山塾長も「研究熱心、間違いなくこれから飛躍する選手。今後もけがなく日々練習に励んでほしい」とたたえた。
オープン形式の今大会は「今の自分がどれくらいの立ち位置にあるのかを確認する」のが目的の一つだったという。今後の目標は9月に十勝管内芽室町で行われる第35回北海道アームレスリング選手権大会。柴田は「今回は自分の位置を確認し結果も出せたので自信につながった。それでも試合経験が少なく他選手と比べて実績がないので、改めて競技の難しさを感じた」とも。「力を付けて北海道選手権での優勝を果たしたい」と意気込みを語った。

















