苫小牧港の脱炭素化を目指す苫小牧港管理組合は8日、官民45機関・団体で組織する「苫小牧港港湾脱炭素化推進協議会」を発足させた。改正港湾法に基づく取り組みで道内初。初会合を苫小牧市内のホテルで開き、2022年度に策定した「苫小牧港カーボンニュートラルポート(CNP)形成計画」を踏まえ、今年度中に「苫小牧港港湾脱炭素化推進計画」を策定することを確認した。
同組合や道開発局はカーボンニュートラル(CN、温室効果ガスの排出ゼロ)の50年達成に向け、22年度にCNP形成計画を策定したが、港湾法の一部が同年度に改正されたため、法に基づく取り組みが必要になった。同組合が事務局を務め、CNP形成計画を作成した組織を改組し、苫小牧港港湾脱炭素化推進協議会を設置。会長に北海道大学公共政策大学院の石井吉春客員教授を選出した。
新たな推進計画は来年3月までに策定する予定。CNP形成計画は、苫小牧港が目指す将来像や30年度までの短中期目標値、主な事業として太陽光パネルや定置型燃料電池の設置、大型船舶のLNG(液化天然ガス)燃料転換を見据えた供給インフラ整備などを盛り込んだが、新計画はこれらを基に各事業主体、目標の達成度合いを示す指標を明記し、進捗(しんちょく)状況を管理公表できるようにする。
また、脱炭素に関する情報共有の場「苫小牧港CNP形成プラットフォーム」も設立する。脱炭素に関する取り組みの活性化や企業間のマッチングを目的に、今年度中に最初の会合を開催する。オンライン上で会員データベースも設け、脱炭素に関する情報を共有する。同協議会未加入の企業、団体も参加可能で、9月以降に募集する。
さらに二つのWG(ワーキンググループ)も開設し、検討内容を新計画に反映させる。「苫小牧港における次世代エネルギーの供給拠点の形成に向けた検討WG」は初会合を実施済みで、次世代エネルギーの水素やアンモニアの供給拠点化を目指して協議する。海に生息する海藻や植物性プランクトンを脱炭素に活用する「ブルーカーボン生態系の創出に向けた検討WG」も近く立ち上げる。
初会合はオンラインを含めて約120人が参加し、冒頭以外は非公開で行った。あいさつで港湾管理者の岩倉博文苫小牧市長は「脱炭素化は時代の要請」と強調し「北日本最大の苫小牧港を、国全体の港湾戦略の模範になるようにしていかなければ」と意欲。石井会長は「苫小牧は脱炭素化の取り組みが進んでいる。次世代エネルギーの集積も見込め、CNで新たな雇用の創出や企業誘致も考えられる」と述べた。
















