電通グループの子会社電通北海道(札幌市)は9日、道から受託した新型コロナウイルス対策のコールセンター業務で人件費など約1億5800万円を過大請求していたと発表した。札幌市内で記者会見した沖津充男社長は「道民や関係者に多大なご迷惑をおかけしたことを深くおわびする」と謝罪し、過大請求分を速やかに返納する考えを示した。
同社は、道からコールセンター業務をコンソーシアム(共同事業体)の一員として受託し、さらに電通プロモーションエグゼ(東京)に委託。2021年4月から今年3月までのコールセンター業務の人件費について、契約当初のスタッフ人数や実際の勤務実績とは異なる請求をした。21年11月に道から勤務実績の提出を求められた際には、請求内容に合わせる形で勤務記録を書き換えていた。
今年5月に会計検査院の指摘を受けた道が勤務実績の証拠の提出を求め、過大請求が明らかになった。エグゼ社はさらに外部の協力会社に業務を委託し、道に申請していなかったことも判明した。
沖津社長は「このような事態を発生させたことを重く受け止めている」と述べ、再発防止に向け業務ルールの整備、コンプライアンスの徹底、管理体制の強化を図るとした。
これを受け、鈴木直道知事は「報告が事実ならば、道民の信頼を大きく失墜させる不適切な行為で極めて遺憾。報告内容を精査し改めて調査を行い、必要な対応を講じる」とのコメントを出し、過大請求分の返還を求める姿勢を示した。
道も同日、記者会見を開き、担当者は「事業終了時に担当職員が出向いて確認したが見抜けなかった。今後、報告書を精査し、規定や法令に基づき対応したい」と述べた。エグゼ社から協力会社への再々委託については「承認を求める申請がなく、契約違反になる」との認識を示した。
















