ホッキ取りで流され死亡、再発防止へ対策強化 苫小牧

ホッキ取りで流され死亡、再発防止へ対策強化 苫小牧

 14日、苫小牧市勇払の海岸で札幌市の男性が波にさらわれ、亡くなる水難事故が発生した。現場近くでは2年前にも同じような水難事故が起きており、苫小牧海上保安署は再発防止へ付近のパトロールと海岸を訪れる人たちへの指導を強化する。

 事故現場は勇払マリーナから西に1・3キロの地点。海水浴場に指定されておらず、監視員などがいない場所で砂浜から約120メートルほど沖には、消波ブロックが並ぶ。

 この日男性はウエットスーツ着用で浮き輪の付いた網を肩から下げて、午前7時45分ごろから札幌市在住の友人と一緒に海に入り、ホッキ貝取りをしていた。

 事故当時波の高さは約1・5メートルで、7メートルの風が吹いていた。男性の浮き輪は外れ、海岸から約80メートルの地点まで流されたという。

 友人は取り始めて約10分後には「『やばい、足が届かない』と深みにはまって焦る男性の声が聞こえた」と証言。「戻れ」と叫び、泳いで助けに向かおうとしたが潮の流れが速くて途中で引き返しすぐに男性の姿を見失ったため、119番通報した。

 男性とは10年ほど前から苫小牧での夏のホッキ貝取りを楽しんでいた間柄で「ホッキは家で食べたり、近所にお裾分けしたりしていた」と話す。現場で捜索活動を見守った札幌市の男性(57)は「自分もホッキを取りによく来る場所。あすはわが身かもしれない」と厳しい表情を浮かべた。

 同署によると、2022年までの過去5年間に同署管内(苫小牧市、厚真町、むかわ町)で、マリンレジャーに伴う海浜事故が9件発生。このうち今回、事故現場となった勇払マリーナ付近では2021年8月にも、ホッキ取りに来た札幌市の30代男性が沖に流される水難が起きている。幸い、命に別条はなかったが救急搬送され、手当てを受けた。

 同署は「離岸流」と呼ばれる沖に向かう速い流れの発生や急な深みなどに触れ、「目に見えない危険がある」と強調。「遊泳は管理運営された海水浴場を利用してほしい。風や波が強かったり、体調が悪ったりした時には海に入らないことも肝心」と注意喚起している。

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