道は今年度、スタートアップ(先端的な技術や革新的なアイデアなどを基に短期間で事業化を目指す企業)の支援事業に力を注いでいる。6月1日付で専門部署の「スタートアップ推進室」を経済部産業振興局内に設置。担当職員も従来の2人から9人に増員し、体制を拡充した。他都府県に比べ数が少ない本道のスタートアップ創出へ向け、事業開発支援などに取り組む。
スタートアップ型の起業は、ビジネスモデルが確立されていないため、実証実験などサービスを普及するまでの時間がかかり、その間は赤字となるが、その後は独占状態となるため、一気に利益が上昇するのが大きな特徴という。ラーメン店やカフェなどビジネスモデルが確立されている従来型の起業とは異なる。
岸田政権は昨年1月に「スタートアップ創出元年」を宣言し、同年10月に「スタートアップ育成5か年計画」(投資額を5年で10倍)を策定。補正予算で関連施策に過去最高の約1兆円を計上した。スタートアップは「新しい資本主義」の考え方を体現するものとして支援を強化している。
内閣府は2020年7月に「札幌・北海道」を「推進拠点都市」に選定しているが、道によるとスタートアップ数は120社にとどまる。東京都(1690社)や大阪府(339社)、愛知県(201社)、福岡県(200社)を下回る状態が続いている。
道内の現状は、大学発スタートアップなどが育ってきているが、77%が札幌に集中。産業分野もIT、バイオなどが多いという。▽札幌以外の地方ではスタートアップの数が少なく、手本となる身近な先輩起業家との接点も少ない▽地方に眠る成長の種を掘り起こしていく必要がある―との課題も指摘されている。
道では6月から「スタートアップ推進室」を立ち上げ体制を強化。スタートアップに関する相談にワンストップで対応している。今年度は「創出」と「集積」を目的に各種事業を展開。道内の大学生、高専生を対象に「オンライン起業塾」を開くほか、道内での事業展開を目指す実証実験も支援する。来年1月ごろには、起業家・投資家向けの500人規模のイベントも札幌で開催する構えだ。
















