千歳市の支笏湖周辺の民間事業者らでつくる一般社団法人国立公園支笏湖運営協議会と環境省は21日、同省が2024年度から同湖の水辺利用者を対象に「支笏湖環境保全協力金」を導入する方針を示した。近年、同湖でカヌーやカヤックなどを楽しむ人が急増しており、協力金徴収を通じ、「環境保全と利用バランスの適正化」を図りたい考え。9月に実証実験を行い、料金設定や運営方法などを詰めていく。
21日、支笏湖ビジターセンターで開かれた地元関係者向け説明会で明らかにした。
協力金は、千歳市支笏湖温泉地区第5駐車場(現在整備中)近くの千歳川沿い水辺エリアの利用者が対象。駐車料金500円とは別に徴収する。
9月1~30日に予定する実証実験では、午前9時~午後5時に同エリアに立ち入る人に腕章着用の徴収員が一律1人500円の負担を求める。支払うと協力証明のリストバンドが手渡される。カヌーなどに乗らなくても同エリアに入る人すべてから徴収し、利用者アンケートも実施する。
同湖畔は、昨今のアウトドアブームなどを背景に水辺の利用者数が右肩上がり。カヌーやカヤックに加え、ボードに立ちながらパドルをこいで水面を進む「SUP(サップ)」の人気も高まる中、ライフジャケット未着用の危険な遊泳行為や水辺に道具を放置するなどのマナー違反といった利用者間のトラブルが急増している。
対策を求める地元の観光関係者らとの協議を経て、同省は国立公園内の湖では珍しい協力金制度の導入を決めた。協力金は湖利用のルール普及やエリア内パトロール、環境保全活動などの財源に充てる予定。
この日の説明会では出席者から今月、同湖で親子2人が溺れ、父親が死亡する水難事故が起きていることも踏まえ、「安全確保につながる」と期待する声が上がったほか、観光振興の妨げにならないよう「なぜ料金を取るのか丁寧に説明し、楽しく利用してもらえるよう配慮してほしい」といった注文も出た。
環境省支笏洞爺国立公園管理事務所の千田智基所長は「実証実験で効果と課題を検証し、より良い仕組みにしていきたい」としている。
















