2027年に千歳市の工業団地「千歳美々ワールド」で次世代半導体工場の本格稼働を目指すラピダス(東京)の工業用水確保のため、道が設置した有識者懇話会(座長・平本健太北大大学院教授)は25日、札幌市内で初会合を開き、水源候補地選定作業に着手した。初回は、事務局の道から千歳市周辺の水利用状況などの説明を受け、9月上旬に開く2回目の会合で候補地を5案程度に絞り込むことを確認した。10月上旬に候補地を決定する方針だ。
ラピダスは8月末までに造成工事を完了させ、9月1日に起工式を行って工場建設に着手。25年にパイロットラインを稼働させる。ただ、27年の量産開始には大量の工業用水確保が必要なため、供給可能な水源の早期確保が喫緊の課題となっている。
有識者懇話会は、水源の決定プロセスにおいて、専門的な見地から意見を幅広く聴取するため設置された。経済学、社会経済情勢、河川工学、自然環境、メディアの各分野の専門家5人で構成した。
初会合では、道が千歳市周辺の主な水利用状況として(1)千歳市上水道取水施設(河川)(2)同施設(地下水)(3)千歳第1~第5発電所(4)石狩東部広域水道企業団(5)道央注水工(6)苫小牧地区工業用水道―の6カ所の概要を説明。それぞれの水源、供給量のほか、水利権や自然環境の保全などの留意点を確認した。
懇話会は今回を含め3回程度開催し、10月上旬に水源候補地を決定する。9月上旬に開く次回の会合で、水源候補地を5案程度に絞り込み、各候補地の長所・短所を整理。施工期間や経済性、環境影響などを考慮した比較検討に入る。
道は水源候補地決定後、10月中旬以降にラピダスの製造拠点までの送水ルートについて、想定される課題への対策を踏まえた最適ルートを決定する。その後、概算事業費を算出し、設計・建設工事のスケジュールを検討。将来の工業用水需要推計も行い、来年3月中旬に報告書を作成。24年にも関連施設の建設に着手したい意向だ。
















