認知症キッズサポーター 低学年にも養成講座 苫小牧

認知症キッズサポーター 低学年にも養成講座 苫小牧
市内初の低学年向けキッズサポーター養成講座を受講する子どもたち

 高齢社会の進展が著しい苫小牧市で、幼い子どもたちにも認知症を正しく理解してもらおうと、小学校低学年向けの認知症キッズサポーター養成講座が試験的に始まった。初回は今月、明野地域包括支援センターが柳町の学童保育で実施。小学1~4年生22人が紙芝居の上演や認知症予防の体操などを通し、優しい気持ちで相手に接することの大切さを学んだ。

 認知症サポーターは、認知症になっても安心して暮らせる地域づくりのため、全国各地で養成が進められている。市内では2006年度から、養成講座の講師資格を持つ人でつくる苫小牧キャラバン・メイト連絡会(事務局・苫小牧市)が町内会や企業などで講座を展開。11年には小中学生向けのキッズサポーターの養成も始めた。市内のサポーター数は3万1003人(3日時点)、うちキッズサポーターは約半数の1万5218人に上る。

 キッズサポーター養成講座では、認知症の症状や患者が困りがちなことについて、講話や寸劇で伝えている。子どもの理解力などを踏まえ、基本的に小学5年生以上を対象としてきたが、認知症患者の増加が予想される中、同センターは「地域で理解を広げるには、低年齢の子どもへの啓発も必要」と判断。講師資格を持つ職員が中心となり、小学校低学年向けのプログラムを独自に考案した。

 同プログラムは3日にあいか放課後児童クラブで試行。前半は、同居する祖父が認知症になり、少し前の出来事や予定を忘れて困っているのを見た子どもが、いろいろな工夫で支えようとする姿を描いた紙芝居を上演。東京都内の地域包括支援センターが作ったもので、できないことが増える一方、昔の記憶や得意なことを生かして地域の中で活躍する方法があることを伝えた。

 後半は、明野地域包括支援センターが作ったオリジナルのスライドで、認知症を分かりやすく説明。センター職員が飼うインコの「ペンペン」とデグーマウスの「テンちゃん」が登場し、認知症の人の気持ちに寄り添った優しい接し方を紹介した。認知症予防運動プログラム「コグニサイズ」の体験やクイズも盛り込んだ。拓進小学校2年生の柴垣奏介君(8)は「認知症の人に優しくしてあげればいいことが分かった」と話した。

 同センターの鎌田孝昭さんは「低学年で認知症という病気があることを知った上で、高学年になってから本格的に学ぶ、という流れでより理解度が深まると思う」と指摘。試行の反省点も踏まえ改善を重ねると同時に、就学前の5歳児向けプログラムも考案中だ。「手探り状態ではあるが、低学年向け講座を希望する学校や学童保育所などがあれば相談してほしい」としている。

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