2018年9月6日に発生した胆振東部地震から間もなく5年を迎えるのを前に、北海道開発局は8月31日、地震で被災した厚真町内の河川や厚真ダムなどの復旧状況説明会を開いた。今年度末までの復旧完了を目指す中、工事はおおむね順調に進み、室蘭開発建設部の若林英樹次長は「一日も早い復旧、復興を考えながら生活している町民の皆さまに寄り添う形で、一日も早く完成させたい」と力を込めた。
国は18年9月の地震による揺れや山腹崩壊、土砂の流入などで被災した河川や厚真ダムなどで、緊急対策と恒久対策を展開している。復旧の進捗(しんちょく)状況などを報道に説明する場を毎年設けており、この日は国直轄の災害復旧事業である▽厚真川水系の砂防事業▽厚真ダム―について現地を訪れて解説した。
厚真川水系は▽日高幌内川▽東和川▽チケッペ川▽チカエップ川―の4河川(総事業費約110億円)で終了は今年度の予定。19年に緊急対策を終え、現在は100年に1度の大雨などに耐えられる恒久対策を実施している。このうち東和川では、緊急対策で高さ約6メートル、長さ約100メートルの基幹砂防ダムを整え、恒久対策で高さ約12メートル、長さ約150メートルにかさ上げし、ほぼ9割の工事を終えた。
また、日高幌内川も山の崩落による土砂で埋まったが、基幹砂防ダムを整えた上、コンクリートを約1万1700立方メートルで打ち終わり、水路工約350メートルもおおむね完成。渓流保全工の進捗率もほぼ9割で、室蘭開建厚真川水系砂防事業所の吉田裕敏所長は「ある程度の水量が発生しても大丈夫」と強調。冬季も24時間態勢で施工したといい「工事計画に大きな変更はない」と述べた。
農業用水を確保する厚真ダム、厚幌導水路をはじめとする農業用水路28・3キロなど勇払東部地区の農業関連復旧(総事業費約478億円)も今年度末の終了予定。厚真ダムは22年度までに本体と大雨など緊急時に使う水路・洪水吐きの主要工事を終え、今年4~6月に試験湛水を実施し、問題がないことを確認済み。現在は左岸や右岸ののり面など周辺工事を行っており、同胆振農業事務所の吉田明所長は「24年度から使用を始め、地域の営農に貢献したい」と述べた。
















