記者コラム
お盆休みに関東の実家に帰った。ジメッとした蒸し暑さと、住宅街でも鳴き続けるセミに夏を感じる。セミ―。そういえば苫小牧に来て「セミ」の鳴き声を聞いていない気がする。もしかして生息していないのか―。気になって、苫小牧市美術博物館の江崎逸郎学芸員に話を聞きに行った。
「いますよ」。即答だった。「ただ、いるのはミンミンゼミやアブラゼミと違い、エゾゼミやコエゾゼミといった冷涼な地域のセミです」。苫小牧では主に4種類のセミが生息し、5~9月に姿を見せるという。ただ市街地には少なく、鳴き声も地味な重低音。動画サイトで確認してみたが、言われてみないと分からない「声」だ。
せっかくなので鳴き声を直接聞いてみたい―。教えてもらった生息地の一つ、樽前山に向かった。耳をそばだてながら山を登る。「ジー」。7合目付近の林から、エゾゼミの元気な「声」。しばらく立ち止まって聞きほれた。自然豊かな林で聞く低い音色にも、夏の風情を感じた。(中)
















