苫小牧の歴史の調査研究や文化に多大な功績を残した苫小牧市博物館(現美術博物館)の元館長佐藤一夫さん=山手町=が13日、膵臓(すいぞう)がんのため死去した。83歳だった。
佐藤さんは函館市出身。明治大学文学部を卒業後、1966年に学芸員として苫小牧市教育委員会に採用され、旧勇払川の河岸で発掘されたアイヌ民族の丸木舟や蝦夷地開拓移住隊士の墓の調査、苫東開発に伴う発掘の陣頭指揮、静川遺跡の調査などを担当した。
85年の市博物館の立ち上げにも深く関わり、開館時から副館長を務め、90年から定年退職するまでの10年間館長として尽力した。副館長や館長時代には、出光興産北海道製油所や王子製紙苫小牧工場などの地元企業と連携し、美術作品の展覧会などを開催。地域の歴史や自然を学ぶ市民向け講座開設にも携わった。
このほか、75年に発行された市史の編さんでは、上巻の編さん員として先史時代の遺跡や遺物などの執筆も行った。
親交のあった同博物館の前館長で勇武津資料館学芸員の武田正哉さん(62)は訃報に悲しみながら「苫小牧で初の考古学を専門とする学芸員だった。メインの発掘調査では苫小牧の文化財のほとんどに携わっていて、埋蔵文化の第一人者だった」としのんだ。
















