男子の強豪サーファーが大きな決断を下した。世界最高峰チャンピオンシップ・ツアー(CT)を主戦場とするオーストラリア出身のコナー・オレアリー(29)が登録を変更し、今後は日本代表として国際大会に出場することになった。
父は豪州、母は東京都出身。自身は豪州で生まれ育ち、幼い頃からプロ選手だった母の明美さんにサーフィンを習った。「母の影響はとても強いし、競技者としての姿勢や精神は引き継いでいる」。好きな漢字には「気合」を挙げ、「小さい頃からいつも母に言われてきたから」と笑う。
今年のCT年間ランキングは日本のエース、五十嵐カノア(木下グループ)を上回る11位。来年のパリ五輪では日の丸を背負う覚悟で、「代表になれたらメダルを持って帰りたい」と意気込む。
最近は右肩に豪州、左肩には日本の国旗を着けて波に乗っている。二つの国にルーツがあることは誇りで、年を重ねるうちに日本を代表したい思いが強まった。「豪州には才能に恵まれたサーファーが多いが、日本なら若い選手のお手本になれると感じた。才能は普通でも改善を続けて僕がここまで来たように、他の選手にもできるはず」
191センチ、90キロの恵まれた体を生かした力強いスタイル。「しっかり準備ができれば、(パリ五輪で)いいパフォーマンスができると思う」。国の登録変更という「再出発」を遂げ、大舞台のイメージを膨らませている。

















